第95話 男子高校生には山盛りの唐揚げを喰わせておけば大丈夫らしい
「ただいまー、って何これ?!」
「お帰りリョーちゃん、勉強会はどうだった?」
「うん、普通に友達の家で勉強したけど、それより大皿に。唐揚げの山が!!」
放課後、そのままクラスメイトで友人の、
小林寛太くんの家に行って他の友人も交えて勉強、
男4人だと雑念なくて良いね、と思ったけど応援しているJリーグチームの話もたっぷりしてきた。
(で、終わって帰れば夕食時、ダイニングに来てみれば!)
下手すると100個は積み上がっていそうな、
唐揚げの巨大マウンテンである、いやこれ崩れそう、
もちろんサラダも一応あるにはあるが、とんでもない量の唐揚げに霞んじゃう。
「あのねリョーちゃん、中学生や高校生の男の子にはね」「はい」
「山のような唐揚げを、めいっぱい用意しておけば大丈夫なのよ!」「そうなんですか」
「後は勝手に好きなだけ喰って、勝手に満足するわ」「そんな大雑把な」「男の子なんて、そんなものよ」
ちょっと偏見のような、
いやいや真理を突いているかのような、
とにかくみんな食べずに待っていてくれた、僕も席に座ろう。
「ふふ、隣は今日のお世話係である私よ」
「あっはい、えみとさん、って調味料いっぱいですね」
「リョーちゃん、塩コショウに醤油にマヨネーズにケチャップよ」
どれをつけても大丈夫なやつか。
「涼一くん、ポン酢もあるわよ」「凪さん、ありがとう」
「HEYリョーイチ、BBQソースを用意シマシタ!」「ケチャップと微妙に違いそう」
「リョーちゃん、唐揚げよそってあげるわよ? その前にはい、御飯」「ありがとう陽菜ちゃん」
みんなで、いただきます、っと。
「涼一く~ん、タルタルソースもどうぞ~」
「みんな何でそんなに唐揚げ用ソースを隠し持っているの」
「ふふ、私はこれよ、お好み焼きソース」「うーん、唐揚げに合うのかなあ?」
そして景香お姉ちゃんは、っと……
「ん? 涼一、コレは餃子のタレよ」
「それで唐揚げを喰うんだ」「美味しいわよ?」
「あっ、マスタードもつけてる」「カラシよ、似た色だけど」
細かく言えば違う種類なんだっけ?
「それで涼一くん」「はい凪さん」
「お友達の家へ行って、何か思った事はあったかしら」
「と、言いますと」「ほら、向こうにもお母さんとか居るんでしょう?」「あーうん、お茶貰っただけだけど」
特に羨ましいとか、
美人だなとかは無かったな、
それより友人と、応援するJリーグチームの話題で忙しかったし。
「リョーイチ、ほかのfamilyにあってウチにnothingなモノで、欲しいのあったら言ってくだサーイ!」
「うーんケイさん、こう言ったら何だけど、ウチの方がある、て言い方は良くないか」「ならイイdeath!」
「リョーちゃん、もっと家族的な事したいとかあったら言ってね、家族でこういうのしたいとか」「考えておきます」
ただ、男1人と婚約者の女性6人が家族か、っていう引っかかりはまだ、ある。
「涼一さ~ん、夏休み期間中のご提案が~」「はいはい、先の話ですね」
「婚前旅行というのは~、いかがでしょうか~」「ふたりっきりでー?!」
「も良いですし~、みんなで社員旅行~」「あー、じゃあ僕は駄目だ」「でしたら婚約者旅行~」
婚約者だけの団体旅行って!
でもまあ旅行は考えて進めたい、
国内でも国外でも、それで家族として仲を深めたいってことかな。
「ふふ、涼一君、キャベツの千切り、足りるかしら?」
「あっはい、えみとさんありがとう、間に挟んだ方が良いですよね」
「立派な旦那様になるため、健康には気を付けて貰わないとね、ふふっ」
まあ誰を選ぶかは未定として。
「涼一、こっちで良かったわね、私の実家だったら今頃もう無いわ」
「ああー、景香お姉ちゃんの兄弟なら手掴みで奪い合いの戦争だよね」
「もし涼一が来てたら別で確保してたけどね」「でもそれも奪いに来られちゃうみたいな」
留美伯母さんが普通に蹴ってそう、特に三男四男。
「いつか僕も、みんなに手料理振る舞いたいな」
「涼一くん、料理得意なの?」「ううん、全然」
「土曜か日曜にタントーとなってMAS!」「うん、そうだったね」
忘れていない、でも日曜は基本、
それぞれが好きな物を食べる日で良いかなと、
まあ僕が平日に、普通に手伝えば済む話ではあるか。
「リョーちゃんは世話される側なんだから無理しないでね」
「ありがとう陽菜ちゃん、でも食器を洗うくらいなら、今日とか」
「涼一さ~ん、それは私たちの、仕事でもあるので~」「あっそうか、世話係の」
お給料に含まれていますってか。
「ふふ、気持ちはわかるわ」
「えみとさんも未だに工場を手伝っていますものね、早朝に」
「もはや趣味みたいなものね」「じゃあ僕も趣味で」「涼一、お菓子作りしよ?」
ちなみに唐揚げは19個いただきました!!




