739 十七歳 秋 上
気がつけば夏が終わっていた。
貴重な十代の夏があっと言う間に過ぎてしまう。青い春が過ぎて行ってしまうわ……。
でも、おっぱいは成長した姿が最高よね。食事や生活がよいからメイドたちの体がよりよく育っている。日頃の疲れが霧散するほどだわ。
「もう秋の空気ね」
日課のウォーキングは続けている。やらないと気持ち悪くなっているほど。生活の一部となっているわ。
「寒いわね」
珍しく早起きしていたメイベル。たまには歩けとウォーキングに誘ったのよ。
「貴女は外に出なさすぎるのよ。もっと外の空気に触れなさい」
お風呂に入るときは渡り廊下に出るけど、湯冷めしないよう壁を作ってあり、寒い日はわたしの魔法で温かくしている。館に籠っていたら外の空気になんて触れないでしょうよ。
「外はあまり好きじゃないわ」
「好き嫌いは関係ないの。外の空気や太陽の光に当たらないと体が衰えるのよ。毎日少しは動きなさい」
世界樹の巫女に任せたなんとなくヨガ講習にも参加してない。わたしは可能な限り出ているわ。揺れるおっぱいはなにより心を解してくれるんだもの。
「やっと踊りも作法もなくなったのに、なぜ動かなくちゃならないのよ」
「……貴女、世が世なら家に引きこもっていたわね……」
才能はあるのにニート願望があるとか、ちょっとメイベルの教育を考えないとならないわね……。
「この世でも引きこもりたいわ。暖かくなったら出てもいいけど」
「あなた、ライグル、だったわね?」
メイベルの護衛騎士。わたしの護衛騎士がいないから今はマルビオ家の騎士にメイベルを護衛させている。女性騎士は本当に少ないからね。マルビオ家でも育てて欲しいものだわ。
「はい。ライグル・パッカードです」
「ローゼンと話し合ってメイベルを歩かせるようにしなさい。ぶくぶく太ったら強制的に山に放り出すからね」
「貴女が言うと洒落にならないのだけれど」
「ぶくぶく太ったらわたしはやるわよ。周りがなにか言う前にね」
親友がぶくぶく太ったらわたしは鬼になるからね。死なないていどに痩せさせてやるからな。
「はい。話し合います」
「そこにわたしの意思はあるのかしら?」
「ない。ほら、今日は沼まで歩くわよ。あちらで朝食にしましょう。お願いね」
「し、仕事が」
「遅れた分は眠るのを削りなさい。城主に甘えは許されないのよ」
城の顔となる存在。ぶくぶく太っていたら信用にも関わってくる。城主なら城主らしい姿でいなければならないのよ。
「そんなこと言ってなかったじゃない」
「言ったら断るじゃない。不利になることは言わない者もいるのよ。次、なにかを承諾するときはよく考えなさいね」
一つ学びを得たわね。立派な城主になることを願っているわ。




