表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
令嬢ではあるけれど、悪役でもなくヒロインでもない、モブなTSお嬢様のスローライフストーリー(建前)  作者: タカハシあん
第14章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

713/1178

713 幸せとは 下

「……美味い……」


 感動の言葉を口にした。


「貴族が毎日これを食べているとは思わないように。ここだから毎日食べられるんだからね」


 美味しいもの食べられてたらわたしはまだ王都で暮らしていたわ。婚約破棄くらいいくらでも潰せる方法はあったからね。


「美味しいものを食べるにもいろいろ苦労しなくてはいけないわ。あなたも毎日食べる苦労は知っているでしょう? 美味しいものを作るには新鮮な食材、それを使いこなせる優秀な料理人、料理道具、設備を整えなくてはならないわ。一伯爵令嬢にできることではないのよ」


 別に自慢を言っているわけではない。何事も願いを叶えようとしたら苦労しないといけないってことを教えているのよ。


「お嬢様は、なぜできたのですか?」


「十歳くらいから可能にするように動いていたからよ。ここまでくるのに七年もかかってしまったわ」


 いや、七年でここまでこれたのはコノメノウ様やタルル様がいたことも大きいでしょう。わたしの力だけではここまで到達できなかったでしょうよ。


「自分の一人の力で、なんて言わないわ。一人にできることはそう多くない。誰かの力も借りないといけない。人を蔑ろにしてはダメ。人を嫌いになってはダメ。人を道具としてはダメ。あなたの力となる大切な存在。人を味方にしなさい。あなたの力となり、望みを叶えてくれる大切な味方なのだからね」


「……肝に銘じます……」


「フフ。難しい言葉を知っているのね。貴族の子でもそこまでの言葉を知って、口にできる子はいないわ」


 それ故に目立つのよね。


「あなたは賢くあれば誰かに拾ってもらえると考えたのでしょう。ある意味正解。わたしに拾われたのだからね。でも、時としては生意気と見られるときもある。あなたならわかるわね?」


 きっと生意気と見られることが多かったのでしょう。賭けとしてわたしに近づいたのだわ。


「……はい。お嬢様なら賢く見せたほうがいいと判断しました……」


「それが失敗だったと後悔するのもそう遠くない未来だろうよ」


 クックックと笑う菓子カス。


「一年以内に後悔するに自慢の梅酒一本を賭ける」


「半年以内に後悔するに隠してあるチーズケーキを賭ける」


 黙ってろ! クソカスどもが! どっちも賭けが成立しねーだろうが!


「こ、後悔なんてしません! ぼくは出世してバカにした連中を見返してやる!」

 

 なんて頼もしいことを宣言しちゃって。見所しかないじゃない。


「あーダメだ。言ってはならぬことを言ったよ。見ろ、こいつの邪悪な笑みを」

 

「きっと頭の中で伯爵までの道筋を立てたのではないか? 終わったな、小僧」


 ふふ。黙れ、クソカスども♥️

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ