1081 意気消沈 下
力強く頷き、桟橋を歩いて天幕に戻った。あとはラインフォード様にお任せスマッシュ!
妃候補者を守る騎士様方に光の盾を渡した。
「皆様方は最後の守り。もしものときは死んでください。その罪はわたしが負いますので」
そうはさせないけど、戦いに参加できない騎士様の名誉を守るためには厳しいことを言わないとならないときもあるのよ。あー胃が痛い。おっぱいに抱かれたい。
妃候補者を護衛する騎士様方が全員、片膝をついてしまった。
「貴女に罪など絶対に負わせたりはしません」
「最後の守りで守ってこそ我らの誉れです」
本当に騎士とは単純である。でもまあ、嫌いじゃない。わたしも前世では男。男の習性もわかっている。わかっているからこそプライドを刺激しているのだ。
「そうでした。騎士の誇りを侮辱してしまいましたね。申し訳ございません」
素直に頭を下げた。
「では、改めて命令を下します。妃候補者を守れ。死ぬなど騎士の恥辱と知れ」
騎士様方が立ち上がり、光の盾を胸の前で掲げた。ノリと勢いは男たちを統一させる。そのいい例ね……。
「お任せください!」
「はい。頼りにしております」
一礼して天幕に入った。ハァー。疲れる……。
「……チェレミー様……」
全員の目がわたしに向けられていた。
いけないいけない。皆様方の前で弱い姿を見せてしまったわ。
なに、この状況を覆せる策はある。成功を押しつけれる相手も揃っている。王城や王宮が動かないでいてくれるのならこちらが先んじられる。余裕をなくす必要はないわ。ただ、面倒なだけって話だ……。
「大丈夫ですよ。騎士様方の力を信じましょう」
皆様方に笑顔を見せた。
「ラーレシム様は如何ですか?」
わたしのベッドに寝かされているラーレシム様。月の姫様に憑依されたことで魔力がとんでもないことになっている。憑依に耐えれるように体を変化させられたのでしょう。下手したら守護聖獣級の魔力になっているんじゃないかしら? 肉体がどうなっているか心配でならないわ。
守護聖獣にも勝る存在に憑依され、守護聖獣級の魔力を得た。これは絶対に王城にも王宮にも目をつけられた。
ジーヌ家がに厄病に見舞われたのか、それともわたしに見舞われたのか、なかなか判断に苦しむわね……。
「体は安定しているよね」
無理矢理な感じはしたけど、ちゃんと負担なくやってくれたようね。
「今はゆっくり休みなさい」
てか、わたしもゆっくり休みたい。精神負担が大きすぎて疲れたわ。
ふと体から力が抜けてベッドに倒れてしまった。
「チェレミー様。ゆっくり休んでください」
皆様方が協力してわたしをベッドに寝かせてくれた。
なにか言わなくちゃと思いつつ、ベッドの柔らかさに負けて眠りについてしまった。ZZZ……。




