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第5話〈女神様と帰宅、そしてお買い物〉

 俺たちはあの後急ピッチでプリントをまとめて、職員室へ行き、担任にプリントを渡した。

 今は優桜と2人で帰路に着いたところだ。

「あのさ、優桜、やっぱり学校では関わらないってルールじゃん。だから委員会一緒はやめたほうがいいんじゃないの?」

「嫌」

「なんで?」

「委員会は不可抗力じゃん。偶然一緒になったって言っとけばさ」

「でもさ、絶対俺がなんか言われるよ」

「大丈夫。全部守ってあげる」

「女子に守られる男子ってダサくない?」

「私は可愛いと思うけどな。っていうか幼稚園の時から優がいじめられてるの私守ってたよね」

「うっ」

(仕方ないだろ。あん時の俺メンタルも弱かったし、誰かに守られないと行けなかったんだって)

「今更カッコつけても一緒だって」

(そう言われたらなんも言えないじゃん!)

「で、どうする?一緒に委員会やるの?」

「うん!」

(いや即答されても)

 家が見えてきた頃

「今日も遅いし、家帰んのめんどくさいから優の家でご飯作るね」

「どういうことですか!?」

「だから、優の家でご飯作って一緒に食べるってことだよ」

(は?こいつ何言ってんの!)

「え、うん。いいけど。材料ないと思うよ」

「買いに行けばいいし」

(買いに行くぐらいなら帰ったほうが早くないか?)

 俺たちの家から最寄りのスーパーで徒歩15分のところにある。

 なら徒歩30秒ぐらいの自分の家に帰ったほうが早くないかということである。

「スーパー行くぐらいなら帰れば?」

「嫌!優と一緒に買い物行く!」

 こうなったら優桜は絶対に折れない。俺は諦めて、

「わーったよ。行けばいいんだろ」

「やたっ!」

「家に荷物置いてくか。必要なものだけ持ってこい。無駄なものは要らないからな」

「はいはい」

 サッと俺の家に2人の荷物を置いて優桜は家に必要なものだけ取りに行った。

 俺が必要なものを持って家を出るとすぐ優桜が

「お待たせー」って言って出てきた。

 優桜の足を見ると何故か生足状態になっていた。

 何故だろうか。解せぬ。

「じゃあ行こうか」

「はい行きましょう!」

〈スーパーで〉

「ねぇ、優何食べたい?」

「なんでもって言ったら困るか。じゃあ焼き魚食べたい」

「魚は?」

「しいて言うなら鯖かな」

「鯖、いいよね。いいやつ選ぼう」

 優桜は嬉しそうに目を輝かせながら鮮魚コーナーへ向かった。

 今の彼女は学校で見せる隙のない「女神様」じゃなく、俺の為に献立を考える1人の女の子だ。

(……っていうかこれ周りから見ると……)

 そこで考えるのをやめた。考えると果てがない気がしたからだ。

 カゴを持って前を歩く優桜の後ろを歩きながら少し居心地が悪いのを感じて周りを見渡した。

 夕暮れ時の今、スーパー。周りは主婦や仕事帰りの人ばかりだ。

 そんな中に、制服を着た男女が2人で品定めしてる。どう見ても付き合いたてのカップルにしか見えない。

「優!この鯖美味しそうだよ。これでいい?」

「お、おう……それでいいんじゃないかそれで」

 顔が熱くなるのを隠すように俺はわざとらしく無愛想に答えた。

 学校では関わらないそう決めた日の放課後にこんなことしてていいのか?

 まあ学校の奴らが知ったらみんな卒倒するだろうな。

「じゃあ、これに決定!あとは味噌汁と副菜も作ってあげるね」

「うん」

 俺は空返事しながら、バレた時の言い訳を考えていた。

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