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蓮華がレナの家から帰るときは、いつもレナが駅まで送ってくれる。
たまにレナのお母さんもついて来てくれる。
今日は仕事の途中に来たようでアイスを食べた後、また家を出て行った。
駅までの道、蓮華は昨日、超絶美人な彼と帰りにも会った、会えたとレナに言おうか迷った。
りゅうざきあき という名前なこと、同じ高校2年生だということを知り、天使ではなく人間だったのだと実感したのだと。
いつの間にか駅まで着いていた。
「送ってくれてありがとね」蓮華が言うと
「うん」いつものようにレナが答える。
ママにも言わずにすんだ、ちょっとしたでも素敵な出来事。
今はまだ自分だけのものにしておこう。
蓮華は決めた。
「レナ、お母さんにアイス御馳走さまでしたって言っておいてよ」
「それさっきも聞いたから。じゃあね」
「またね」
蓮華は改札に歩き出した。




