と、く、べ、つ??
家に着く。
一人で特に寄り道もせず歩いてきたのに、なんだか疲れていた。
もちろん桃子と帰った数分間はとてつもない疲れだったが、そのあと一人で帰ったことでさらに疲れた気がする。肉体的にではなく、精神的に。
帰る間に考えていたのは、やはり里沙のことだった。
里沙と今まで通りになりたいのだが、まず自分になにがおきなにが起きていて、なぜ避けているのかがわからない。
こんなこと今までなかったのに…
そんなことを考えて、いつもの習慣のようにすぐに自分の部屋へ向かった。
「おかえりー」
部屋に入るなり、姉が私の部屋でくつろぎ、気楽に迎えてきた。
「なぜまた私の部屋に入っているんだ!」
「だってあたしの部屋、クーラーが壊れてるんだもん。」
「あ、ああ…」
今はまだ6月だというのに真夏のような蒸し暑さ。その中でクーラーなしで過ごすのはたしかにきびしいと思うが…
「だからって…私の部屋を散らかすなー!」
私の部屋にわざわざ自分の漫画とお菓子を持ってきて、散らかし放題…い、いかげんにしてくれ!!
「さっさとかたづけろ!!」
「なーにーよー。お姉ちゃんに対してその態度はないでしょ?」
妹への態度も考えろ!
「もー、しょうがないなー。片づけますか。」
どっちが年上なんだか…
「さ、手伝って。」
……
「はあぁあぁあぁ!? なぜ私が?」
「あんたの部屋じゃない。」
…殺意が沸いてきた。
「うそうそ、じょーだんよ。」
イラッ
「いいから早く片づけろ…」
「はいはーい。」
まったく疲れて帰ってきた体がさらに疲れた。
「…あきた」
は?
「あずさー、もう片づけ飽きたー。」
はぁあぁあぁあぁあ?????
「知るか!さっさと片づけろ!!」
「だってー」
そう言って姉は私にもたれかかってくる。
血がつながっているとは思えない。
私の体に巻かれた姉の腕の感触は何かに似ていた。
そうだ、あのときと同じ感じ。
里沙に抱かれたときもこんな感触だった。だがあのときと違うのは胸の鼓動。あのときは壊れそうなくらいに胸がドキドキしていた。今、あんなドキドキはまったくない。そりゃあ、姉はまったくニガテとは思っていないが…(ウザイとは思っている)。それは里沙も同じ。
なにが違うんだ?
私の中で里沙は特別なのか??




