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【連載版】「俺の告白を信じたお前の顔、最高だったよ」  作者: あいあメル
第三部 アレン

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第49話 不届き者

 気がつくと、レイシアたちの目の前に、アレン、王家の紋章のついた甲冑を着た騎士たち、そしてクロエがいた。

 よく見ると、騎士たちの後ろには、宰相であるオズワルドもいる。

 苦々しい顔をして、こちらをみていたが、レイシアの視線に気がつくと、すぐに無表情になった。


 そんな中、アレンが一歩前に出る。


「命だけは助けてやる。さっさと武器を放棄しろ」


 レイシアの喉元に突きつけられたナイフ。

 それに込められたセドリックの力が強まった。


「なっ。なぜお前らがここにいるんだ」


 アレンが冷酷な調子で答える。


「ここにいるバルト嬢が教えてくれた。彼女がフローリア嬢を探しに庭園に行った時、怪しい人影がいることに気がついたんだ」


 そう言ってクロエの方を、アレンは見る。

 クロエが頷く。

 アレンは、レイシアたちの方を再び向いた。


「騎士たちを連れてきてよかった。こんな汚らわしいことを、まさか王宮でしようとしていたとは」


 アレンの言葉に反応して、騎士たちが剣を抜く。

 月の光が抜き身の刃に反射して、白く輝く。


 ルシアンが一歩後ろに下がる。


 セドリックがレイシアを盾にするように、前に一歩出る。


 ルシアンが震えながらレイシアを指す。


「こ、コイツがどうなってもいいのか?」


 セドリックが、ナイフでレイシアの首筋をなぞる。


 アレンが眉間に皺を寄せる。


「大人しく投降しろ。もう一度言うぞ。命だけは助けてやる」


 アレンの低い声が響く。


 一瞬、レイシアを押さえるセドリックの手が動揺で緩み、ナイフが首元から離れたのが分かった。


 今しかない。


 レイシアは膝の力を抜いた。

 そして体勢を低くして自分を拘束する腕からするりと抜けると、振り向いて思いっきりセドリックのことを両手で押した。


「うわっ!」


 セドリックがよろけて、尻餅をつく。


「今だ!」


 アレンの号令で、騎士たちがルシアンとセドリックに飛び掛かる。


 セドリックがすぐに押さえ込まれる。


「もう大丈夫」


 アレンがレイシアのことを庇うように抱きしめた。

 レイシアはぎゅっと抱きしめ返した。


 手が震えていた。

 ほっとして、涙が伝った。


 頭を優しく撫でられたのを感じた。


「くそ! お前ら! 俺は侯爵家の人間だぞ!」


 ルシアンが叫びながら、飛び掛かってきた騎士を避けた。

 くるりと横を向き、逃げ出す。


「捕まえろ!」


 アレンが叫ぶ。


「誰が捕まるか!」


 ルシアンがそう言って走っていく。


 甲冑を着ている分、騎士たちの足は遅い。


 ルシアンが角を曲がろうとした瞬間。


「そっちは塞いでいるぞ! ガハハ」


 テオドールが曲がろうとした角の先から現れた。


「なっ!」


 テオドールの後ろから、騎士が出てくる。

 呆気に取られて足が止まったルシアン。


「捕まえろ!」

「ちくしょう! やめろ」


 騎士たちがあっという間に、ルシアンの腕を吊り上げ、縄でぐるぐるに縛る。

 悪態をつくルシアンを、テオドールが見下ろす。


「テオドール! ありがとう」


 アレンたちが追いついた。


「殿下。これくらい、お任せあれ」


 そう言ってテオドールがアレンに一礼して、にっこりと笑った。


 ♦︎


 縛られて跪かされているルシアンとセドリックを、レイシアはアレンたちと一緒に見ていた。


 レイシアはまだ手が震えていた。

 アレンがその手をぎゅっと握りしめてくれる。

 驚いてアレンの顔を見る。

 アレンがにっこりと笑った。

 心臓の音が少し高鳴ったのが分かった。


 その時。


「よし、この不届者たちを殺せ」


 レイシアが声のする方を向くと、オズワルドが騎士たちに命じていた。

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― 新着の感想 ―
宰相が最悪過ぎる……
 ( •̀ᾥ•́)ゞ承知しました。(オズワルドに切先を突き付ける)
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