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妖怪百物語  作者: keikato
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1694/1710

1694 八幡の藪知らず

 八幡(やわた)の藪知らずは禁足地と呼ばれるものです。

 これは千葉県市川市八幡に伝承があり、そこに足を踏み入れると二度と出られなくなるとされ、その土地は市川市役所の斜め向い側に現在もあるといいます。

 この伝承の由来は諸説ありますが、少なくとも江戸時代から語り継がれているといわれ、その土地から機(はた)織りをする音が聞こえたり、なかには機織りをしている女の姿を見たという者もいました。

 何より恐ろしいのは、深夜、その女が周辺の民家に機織りの道具や部品を借りにくることで、貸すと翌日には返しにくるのですが、それにはべっとりと血がついていたことがあったといいます。

 この女。

 近隣ではずいぶんハタ迷惑な女でした。


・ハタ迷惑=機(はた)迷惑=傍(はた)迷惑

・傍(は=た)迷惑=まわりの人が迷惑すること

・禁足地=神社や寺院の境内地などで内部に入ることを禁じた区域


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