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妖怪百物語  作者: keikato
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1692/1742

1692 目だらけ

 目だらけは再度の怪といわれるもので、山梨県甲府市に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 ある男が夜遅く行逢橋を通っていると、子供を抱いた女が声をかけてきて、子供の足袋(たび)の紐(ひも)を結んで欲しいと頼みました。

 男がこれに応じ、子供の着物のすそをまくると、その子の足には目がたくさんついていて、それがギョロリとにらんできました。

 男はあわてて逃げだし、三の宮まで来たところで一人の爺に出遭いました。

 男が先程のことを話すと、爺が自分の足袋を脱いで足を見せました。

「こんなものだったかえ?」

 この爺の足にも目が数え切れないほどあり、男はその場で気を失ってしまいました。

 この目だらけ。

 タビタビ出たのでした。


・タビタビ=足袋(たび)=度々(たびたび)

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