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妖怪百物語  作者: keikato
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1686/1754

1686 大鯉

 大鯉(おおごい)という妖怪がおります。

 日本各地に伝承があり、その多くは河川、湖、沼の主だとされています。

 愛知県豊田市の伝承。

 その昔。

 祐福寺下の淵の主は人間に姿を変えて、庄屋の家に手伝いに来ていました。

 あるとき、庄屋の家でタカキビ団子を食べると、あわてて帰っていきました。

 翌日、寺の下の淵に大鯉が死んでいて、腹を割くと中からタカキビ団子が出てきたといいます。

 東京都台東区の伝承。

 嘉永6年。

 浅草竜宝寺前の新堀川で、若者たちが四尺ほどもある大鯉を捕えました。

 その夜、大勢で集まって鯉コクにして食べたのですが、食べた者はみな苦しみ、料理した者は全員が死にました。

 この大鯉。

 何ともコクなことをしたものです。


・コク=鯉コク=酷(こく)

・酷=むごい

・嘉永6年=1853年


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