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妖怪百物語  作者: keikato
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1682/1755

1682 縄簾

 縄簾(なわのうれん)は怪異の一種です。

 京都府に伝承があり、これは江戸時代中期に刊行された『新説百物語』に次のような話があります。

 その昔。

 雨のそぼ降る夜、京のある決まった某所を歩いて通ると、何やら縄の暖簾(のれん)のようなものが顔にかかってきました。

 それが顔にまとわりついて、どうにも邪魔になって前に進みにくくなるのですが、そこから無理に進もうとすれば、今度は背後から傘(かさ)が現れて引き止められ、そこから先に行かれないようにされました。

 このとき。

 何とかそこを通り過ぎてしまえば、後は何ともないのですが、昔より幾人もがこの怪異に遭遇したといいます。

 この縄簾。

 無理に進むほどカサにかかってきました。


・カサ=傘(かさ)=嵩(かさ)

・嵩(かさ)にかかる=勢いにのって物事をする

・『新説百物語』(しんせつひゃくものがたり・読本)


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