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妖怪百物語  作者: keikato
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1671/1756

1671 随摩

 随摩(ずいま)は鬼の一種です。

 これは海岸沿いに棲む女の鬼で、新潟県佐渡市に次のような話が伝わっています。

 ある呉服屋は嫁入り衣装を背負って歩いていた際、現れた随摩に反物を奪われそうになりました。

 そのときこの呉服屋は「矢柄(やがら)薬師が来るぞ」と叫び、災難を逃れられたといいます。

 ちなみに矢柄は集落の名前で、そこにある小さな薬師堂では、今も毎年旧暦の3月8日に護摩焚き法要が行われているといいます。

 あるとき。

 随摩がカミナリ様を馬鹿にすると、これに怒ったカミナリ様は雷鳴でもって山の頂を砕き割り、大雨を降らせました。

 このとき割れた岩は海まで飛び散りました。

 この随摩。

 ナリフリかまわず逃げたといいます。


・ナリフリ=鳴りふり(雷鳴)=なりふり

・ナリフリかまわない=体裁などにこだわっていられない

・護摩焚き=僧侶が様々な供物を焚き上げ厄や災いを払う


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