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妖怪百物語  作者: keikato
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1670/1756

1670 いが坊

 いが坊という妖怪がおります。

 これは江戸時代後期の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にあり、あごの下に多くのイガイガがある妖怪が、桐(きり)の葉の絵柄の着物を肩脱ぎにして、肋骨をあらわにした姿で描かれています。

 同じく江戸時代に描かれた妖怪絵巻『百物語化絵絵巻』では、「うわ口」という名前で、同じ姿の妖怪が描かれています。

 いが坊の「いが」は、あごの下のイガイガのことだとされていますが、これら二つの図画には、それらについて何の記述もなく、実際にどういった妖怪なのかは不明です。

 このいが坊。

 着物の絵柄が栗(くり)の葉であれば、イガイガの意味もまだわかります。

 それがなぜ桐の葉?

 このいが坊。

 考えればキリがありません。


・キリ=きり=桐(きり)

・『百鬼夜行絵巻』(日本の絵巻物で多数の作品が現存)

・『百物語化絵絵巻』(詳細不明)


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