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妖怪百物語  作者: keikato
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1669/1756

1669 天狗揺すり

 天狗揺すりは怪異の一種です。

 日本各地に伝承があり、これは夜中に何者かが山小屋を揺するというものです。

 こういった山中での目に見えない怪異を天狗の仕業だとするのは、伝承として広く引き継がれ、こうした天狗は決して姿を見せませんでした。

 山梨県の伝承。

 小金沢の山中にユスリ小屋という造林小屋があり、木こりがここに泊まると、炉の自在鉤をゆさゆさと揺らしたといいます。

 神奈川県丹波市の伝承。

 揺らされているときに小屋から出ると怪我をするといい、かといって我慢して小屋にいると、天狗の鼻(はな)が天井を突き破って現れたといいます。

 この天狗揺すり。

 現れるときは小屋が揺れたので、ハナから天狗が現れるとわかっていました。


・ハナから=はなから(最初から)=鼻から

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