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妖怪百物語  作者: keikato
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1658/1757

1658 河童の届け物

 河童の届け物は伝説の一種で、愛媛県西予市明浜町の若宮神社に次のような話が伝わっています。

 戦国時代。

 高山城主の正綱公が夜遅く寺から城へ帰る途中、体に絡みついてきた河童を捕まえました。

 河童が詫びて許しを請うので、正綱公は今後は悪さをしないと約束させ、放してやりました。

 翌朝から、屋敷の前に大きな鯛が届けられるようになりました。

 ある朝。

 鯛を掛ける鹿の角を門前に吊るしました。

 するとそれ以来、河童は鹿の角を恐れたのか、鯛は届けられなくなったといいます。

 その後、明治期。

 神社の祠を建て替える際、狛犬(こまいぬ)として村人らによって河童が据えられました。

 この河童の届け物。

 鹿の角でタイナシになってしまいました。


・タイナシ=鯛なし=だいなし

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