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1657 人鬼1
人鬼は江戸時代前期、浅井了意の『伽婢子』に次のような話があります。
丹波国の与次という者の祖母は罪深い生き方をしてきて、いまや百六十歳を超え、そしてこの老婆は夜になるとどこへともなく出かけていました。
ある晩。
与次の子が老婆の部屋に入ったところ、そこには犬の頭、幼児の手首、人の髑髏や手足の骨などがありました。
老婆は部屋を見られたことを知ると怒り狂い、そのまま走り出て、行方知れずになりました。
その後。
大江山で薪をとっていた者が、杖をついて山頂に向かう老婆を目撃しました。
このときその者は、老婆が猪をねじ伏せ、首の骨を折るのを見て、逃げ帰ったといいます。
この人鬼。
山の生活で骨を折っていたのでした。
・骨を折って=首の骨を折る
・骨を折る=苦労する
・浅井了意(あさいりょうい・?~1691・仏教学者)
・『伽婢子』(おとぎぼうこ・仮名草子)




