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1656 夜釜焚1
夜釜焚という妖怪がおります。
これは新潟県上越市に伝承があり、この夜釜焚に遭遇すると三年以内に死んでしまうといわれ、江戸時代後期、鈴木牧之著『北越雪譜』に次のような話があります。
ある夜。
某男は遊びからの帰り、道の真ん中であぐらをかいている怪しい者を見かけました。
その者の足の間には釜があり、そこから1尺ほどの青白い火が立ちのぼっていました。
男が驚いて声を上げると、その者は振り向いてニッと笑って消えました。
翌朝。
男の前に夕べの者が現れ、昨晩のことは誰にもいうなと口止めして去っていきました。
その後。
男は長く病に伏せたといいます。
この夜釜焚。
出遭った際、カマワナイのがよいとされました。
・カマワナイ=釜はない=構わない
・1尺=約30センチ
・鈴木牧之(すずきぼくし・1770~1842・商人、随筆家)
・『北越雪譜』(ほくえつせっぷ・風俗・暮らし産業・奇譚)




