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1649 朝日添の大坊主
朝日添の大坊主は、宮本常一著『越前石徹白民俗誌』に次のような話があります。
福井県大野郡の石徹白村に朝日添という地区がある。
その朝日添の奥は禁足地であったのだが、ある木こりはそれを知りながら小屋をかけ、泊まりがけでネズの木を乱伐し、製材し続けていた。
そんなある日。
仕事を終えて小屋に戻った木こりは、入り口のスダレを上げたとたん、腰を抜かしてしまった。
小屋の中に、大きな坊主がいたのである。
坊主は首を曲げていても頭が天井に届き、手足や胴体が四方の壁に接していた。
坊主は小屋の中で窮屈そうに座って、木こりを待っていたのである。
この朝日添の大坊主。
ネズノキであったのでした。
・ネズノキ=寝ずの気=ネズの木
・禁足地=一般人が足を踏みいれてはいけない地
・宮本常一(みやもとつねいち・1907~1981・民俗学者)
・『越前石徹白民俗誌』(えちぜんいとしろみんぞくし)




