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妖怪百物語  作者: keikato
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1648/1757

1648 ぐずばの孫太郎

 ぐずばの孫太郎は化け狐の一種です。

 ぐずばの孫太郎は京都府宮津市に伝承があり、『宮津の民話』に次のような話があります。

 その昔。

 城東村から栗田村へ抜ける道の途中、椎の木原に大きな松の木があり、その根元に一匹の雄狐が棲んでいました。

 この狐は「ぐずばの孫太郎」と呼ばれ、天橋立に棲む「橋立小女郎」という雌狐と恋仲でした。

 橋立小女郎はぐずばの孫太郎に逢うため、きれいな娘に化けて船頭をだまし、船で海を渡っていたといいます。

 大正時代。

 ぐずばの孫太郎の棲み処であった松の木が伐られてしまいました。

 それ以後。

 孫太郎は小女郎と逢わなくなってしまったといわれています。

 このぐずばの孫太郎。

 マツキがなくなったのです。


・マツキ=松木=待つ気

・大正時代=1912年〜1926年


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