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妖怪百物語  作者: keikato
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1638/1758

1638 飯綱の法1

 飯綱(いづな)の法は江戸時代中期、三坂春編の『老媼茶話』に次のような話があります。

 寛文10年。

 ある国に現世居士、未来居士と名乗る二人の幻術師が現れた。

 二人は人々の前で様々な術をなして惑わしたので、騒乱の罪で召し取られた。

 刑場の二人はこの世の名残りに、見物人たちに術を披露させて欲しいと訴えた。

 警固の者がいて逃げることはできないというので、処刑人たちは二人の縄を緩めてやった。

 すると、未来居士は鼠に変じ、するすると磔(はりつけ)の柱に登ってうずくまった。

 現世居士は鳶(とび)に姿を変えて飛び立ったたかと思うと鼠をつかみ、そのまま空へと飛び去ってしまったという。

 この二人の幻術師。

 空へとトビ去りました。


・トビ=鳶(とび)=飛び

・寛文10年=1670年

・三坂春編(みさかはるよし・1704?~1765・会津藩士)

・『老媼茶話』(ろうおうさわ・会津地方の怪談奇話)


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