1274/1292
1274 神木の怪
神木の怪は江戸時代中期、高古堂主人著『新説百物語』に次のような話があります。
その昔。
丹後国の某村の神社は神官がおらず、村で老婆を一人雇って守りをさせていました。
あるとき、村の有力者が屋敷の普請に神社の神木を切ると言い出しました。
老婆が祟りがあると言って止めましたが、その者は神木を切り倒し、まもなく死んでしまいました。
その晩。
棺の中の死骸が何度となく這い出し、火を灯して歩きまわったり、箒を持って座敷を掃除したりしました。
翌朝。
葬儀の列が屋敷を出るやいなや、激しい雷鳴と閃光がおびただしくあり、そんな中ようやく埋葬して帰ったといいます。
死骸が謝ります。
オー、マイソウリー。
・オー、マイソウリー=Oh Mysore=おー埋葬
・高古堂主人(こうこどうしゅじん・生没不明)
・『新説百物語』(しんせつひゃくものがたり・読本)




