13【結局再発行なの?】
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「では、ギルド証を用意するから、そっちで待っておいてくださいね」
再び、冒険者ギルドカウンター横のテーブル席に座る。
「「はい」」
「あ、二人とも剣術のカードを貸せ。ギルド証に組み込むから」
ギルマスが手続きをしてくれるみたいだ。
「わかりました」
「どうぞ」
「ふう、今日はつき合わせちゃってごめんね」
「いいですよ、自分も晴れて冒険者になれるんですし」
「ねえ、せっかくだから何か食べない?昼過ぎてるし」
「でも自分はお金を持ってきてないですよ」
「大丈夫!俺がご馳走するよ!
お祝いしよう!」
「ふふふ、はい」
「ちょっとカウンターで頼んでくるから座ってて」
「え?自分が行きますよ」
「いいからいいから、メニューを見たくてさ」
「ははは、リーンは好奇心旺盛だな」
「そりゃあ、子供だもん」
「は?子供が自分でそんな台詞を言う?」
「ふふふ」
レストラン用のカウンターに行く。
「お姉さん、ランチとソフトドリンクのメニューありますか?」
大人の冒険者が喜びそうな、少し胸が開いて、短いスカートのフリフリエプロンを着た給仕の女性がカウンターの前に立っている。
「はいどうぞ。あら見ない顔ね」
「今日登録に来たんだ」
「ふうん、で合格したのね」
「うん、だから連れとお祝いのジュースを飲もうかと」
「あら、じゃあドリンクはサービスするわよ?」
「いいの?やった…じゃあこのビーフピラフのセットと柑橘エールジュース二つ」
「おっけー。席に持っていくからまってて」
「はーい。ちょっと後でもいいから。
お金は後でもいいんだよね」
「ええ。あら、まだ手続き中なのね。
わかったわ丁度良いタイミングで持っていくわね。
で、君の名前は?」
「俺はリーンです。あそこに座ってる友達はアズールだよ。宜しくねお姉さん」
「よろしくね!私はキャマレラよ」
「じゃあ、あとでねキャマレラさん」
アズールの元へ戻る。
テーブルでポツンと座ってるのかと思えば何か薄い本を読んでいた。
「何頼んでくれたの?」
「来てからのお楽しみ!
そっちは何読んでるの?」
「〈冒険者ガイド〉ってやつだ
カウンターの横に積んであった」
「へえ、そんなのあるんだ」
「お前のも貰ってきたから」
「サンキュ」
なになに…見覚えのある内容だけど、絵が沢山入ってるんだね。分かりやすくなってる。
〈冒険者ガイド〉------
・冒険者ギルドは、国や地方自治体とは別の組織です。
その土地の国や貴族、役人などから直接、無体な依頼を受けた場合は、必ずギルドに相談してください。
・無理のない依頼を受けましょう。
冒険者は体が何よりの資本です。無理をして怪我をすることのないよう、常に余力を持って行動してください。
・準備および装備の点検について。
武器・防具などの手入れはもちろん、携帯食や薬類の入れ替えなどは定期的に行いましょう。簡易的な救急用品や、最小限の食器やカトラリー、タオルや着替えなども余分に持っておきましょう。
長期依頼の前は体を清めておくのも大事です。
常に清潔を心がけることが、体調を整え、怪我の悪化を防ぎます。
・誠実を心がけましょう。
ギルドと冒険者本人との信頼関係が何より重要です。
気になったことは早めに問い合わせること。
依頼に失敗した場合でも放置せず、必ず報告してください。
パーティーを組む際の報酬配分は、ランク差に応じてギルドの指標に従うこと。
依頼は期限内に、可能な限り速やかに遂行してください。
予定期間を超過しそうな場合、連絡可能であれば必ず報告を行うこと。
・冒険者同士はライバルである前に仲間です。
困っている冒険者を見かけた場合は、可能な範囲で支援しましょう。
救助を受けた場合は、相手が辞退しない限り報酬から謝礼を渡すこと。
救助を行った方から報酬を要求しない事。
経験を積んだ者は、新人に対して寛容であるよう努めましょう。
・現場の状況が著しく変化した場合は、無理に依頼を続行せず、速やかにギルドへ連絡し応援を要請してください。
・警護依頼について
対象者の安全を最優先とし、自己判断で持ち場を離れないこと。
不測の事態が発生した場合は、対象の退避を優先し、速やかに報告を行うこと。
・怪我をした場合
ギルド証を提示することで医療費の一部が軽減されます。
依頼遂行中の発病であれば疾病にも適用されます。
・迷子や浮浪児を見つけた場合
街の中で見つけた場合は兵士や騎士の詰め所に届けてください。
野や山で見つけた場合、近くに保護者がいないか必ず確認して、見つけられなければ保護して、街に入るまで一緒に連れること。その際、手持ちの食料や水を分けてください。酒類は与えない事。
子供を保護した時の食費や宿泊費、雑費の経費は出るので、領収証を残しておきましょう。
赤子や幼い子は夜泣きをするかもしれません。その場合叱りつけない事。
自分達の判断で、奴隷商人に売らない事。奴隷商人に売ったことが発覚すると、冒険者の身分を一時凍結するか解除されます。
・死者を見つけた場合。
野や山、海などの手の届くところに死者がいた場合、身分証になるものを探して後に届ける事。その際見つけた場所や周りの様子も記録すること。
死体は出来るだけ、道から外れたところに埋葬すること。道具が無い場合は無理に行う必要はない。埋められなかった場合はその旨報告すること。
死者の装備品については、盗らない事。気になる場合はギルドに預ける事、場合によっては換金します。
・昇格について
一定の実績と評価によりランクが昇格します。
昇格時には新たなギルド証がそれまでのものと交換で支給されます。
・受注した依頼と実際の内容が異なる場合
依頼内容と現場の状況に著しい差異がある場合は、速やかにギルドへ報告してください。
例:
・討伐対象の魔物のランクや数が想定より多い
・依頼地点と実際の現場が大きく離れている
・護衛対象の人数や条件が変更されている
・その他、依頼内容と著しく乖離している場合
無理に依頼を続行することは禁止されています。安全を最優先としてください。
・ギルド証について
ギルド証は身分証明となります。悪用されないよう厳重に管理してください。
ギルド証で可能な事項:
・ステータスの確認
・金銭の授受および決済
・国境通行証としての使用
・各種割引制度の利用
紛失した場合は速やかに最寄りの冒険者ギルドへ届け出ること。
ギルドが近くにない場合、商業ギルド・商人ギルド・役所でも受付可能です。
ただし再発行は冒険者ギルドでのみ行われます。手数料はランクに応じて異なります。
・冒険者の活動は原則として自己責任となります。
ギルドへの相談や報告を行わずに発生した問題については、ギルドは責任を負いません。
〈ここ重要!〉判断に迷う場合や不安がある場合は、必ず事前にギルドへ相談してください。
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「うん、よくできたガイドブックだね」
「そうだな」
半分ぐらいは見覚えがあるけどね。内容や絵が追加されていてわかりやすくなってる。
冒険者ギルドを立ち上げた最初のグランドマスターになったやつに、相談された時に原稿を書いたんだよね。
「積層の魔導士リィーン・ラ・ビブリオーよ、どうか相談に乗ってください。
冒険者たちは、もと山賊や傭兵など荒くれ物の集まりで、兵士と違って秩序が保てなくて!」
って図書館に乗り込んできたんだよ。
「そうですね、決まり事をばっちり書き出しましょう。
ルールを著しく破った人はランクを下げるとか、除名するとか、そんな感じでね」
「はい!ありがとうございます!」
「では、草案が出来たら知らせますね」
「はい。お待ちしてます」
あれから、項目や内容が増えて良くなってるね。
まあ500年以上たってるもん、改良されてるよね。
二人分の足音がして声をかけられる。
ギルマスのアーノルドと事務スタッフのセリシャが戻ってきたのだ。
「まあ、ガイドを呼んでいるのね、感心だわ」
「よく読めよ。大事なことが書いてあるからな」
「「はい!」」
「セリシャ、ここは俺が二人に説明しておくから、カウンター業務に戻ればいいぞ」
「まあ、ギルマスが直々に?
有難うございます」
と戻っていってしまった。
えー、ごついギルマスより、セリシャお姉さんの方がよかったよね。
とアズールと目で会話。今日できたばかりの友達だけどこういうのが随分久しぶりで楽しい。
「これがギルド証」
革紐の先に2~3センチの角が丸い札がぶら下がってる。どっちも白いものだ。
「ではこれを右手で…お前たち素手だな、それで握って、服の上から出良いから心臓の前に持っていく」
「はい」
「それで〈同期〉と言ってみろ」
「「はい」」
「「同期」」
すると手のひらからギルド証へちょっと魔力が吸い込まれた感覚がある。
「手を広げてみろ」
「「はい」」
右掌の中で金色の札が光っていた。
「自分のは青いですね、リーンは金色だ」
父上と同じ色のギルド証のアズールが見たままを言う。
「そうだな」
「いいか、色の違いは大まかなランクの違いだ。
まず、冒険者は仮登録だとGランク。そこからEランクまでは木で出来た札だ」
「木?これは木に見えませんね」
「アズールお前さんは剣術がA級だったのと、今現在兵士として訓練されているのもあってDランクスタートだ」
「ディー?」
「すごいじゃん」
「いますぐ、兵士をやめても、独り者が余裕で食っていける程度の収入は見込めるだろう」
「なるほど、家族の多い家庭を持つなら、Cランク以上になっておかなくちゃいけないってことですね」
「それと、それは青く塗装しているだけで、鉄で出来ている。だからもたもたしていると、錆びて見栄えが悪くなっていくぞ。そうなる前に銅でできたCランクになるこったな」
「なるほど。分かりました。
で、リーンの金色ってのは?」
再発行ってことだよな…やっぱり見覚えのある感じ。
「…二人ともこのギルド証をもう一度握って、〈ステータス〉と言ってみろ」
「はい」
「えー」
「なに?リーン」
「やだなー」
「大した内容は出んからやれ」
「はあい。んじゃ」
「「ステータス」」
すると目の前に半透明な板が現れる。
「なにこれ?あ、名前とか自分の内容が出るんですねえ。自分にも魔力あるんだ…すげテンション上がるぜ…。
剣術の級もここにある。あれ?触れないんですね。」
「ああって、なんじゃリーンのそれは!」
「確かに大したことは出てないですよね?え?俺のステータス変?」
「おまえ…いや…確かに冒険者リーンだな」
「リーン凄いな」
「そう?冒険者でめちゃくちゃ活躍出来ちゃいそうだよね」
「それはそれで問題では?…殿下」コソッ
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