表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アタシの愛美に手を出すな!〜百合子が初恋した話〜  作者: 碧木美月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
59/60

59.紫色のキズナ



……うん。




髪の乱れなし。


制服も乱れなし。




そして。




渡す()()の準備もOK!






朝の支度なんていつもテキトーだったから、ちょっと時間かかっちまったな。


さあ、急いで出発しねえと。






アタシに勇気をくれた、()()()()()()()に。




愛美とのこと。

キチンと報告してお礼を伝えなきゃーー!






◇◆◇◆◇






ピンポンパンポーン♪(百合子、学校へ到着っ)




よかった、まだみんな校舎から出てきてない。


えーっと……。

どこで待とうかな。


3年生にとっては()()()()だからな。

アタシを見て変にビビらせたら申し訳ない(苦笑っ)


あんまり目立たない場所は……っと。

とりあえず、あの木の辺りにでもするか。






ガヤガヤガヤッーー。






おっ、そうこうしてる内に3年生たちが出てきたな。

それじゃあ、ここでコッソリ待つとするか!






◇◆◇◆◇






ピンポンパンポーン♪(1時間後っ)




う〜ん……。


全然出てこねえな、先輩たち(汗っ)

みんなもう、ほとんど帰っちまったぞ。


おかしいな……。

校舎から出てくる人は全員くまなく確認したけど、先輩たちは絶対に見なかった。




……ま、まさか。




こんな日に限って、欠席とかっ⁉︎








フッーー(校舎から、ゆっくりと2人の生徒の影っ)







はっ!

だ、誰かでてきた!



あれは……。



間違いない、先輩たちだ!

よかった、ちゃんと来てたんだ!








タタタッーー(2人の生徒のもとに駆け寄りっ)








「先輩っっっ!」



「っっっーー⁉︎」






「よかった、会えて……」

「ま、松城……?」

「どうして、あなたが……」








スッーー(百合子、背中の後ろに隠していた()()を差し出しっ)













「卒業……おめでとうございますっ。浅宮先輩、北浦先輩ーー!」



「っっっーー!(天華&椿、驚きっ)」













サアァァァ……(3人の間を優しい風が通り抜けっ)








「は、花束……?(天華、目が点っ)」

「こんなことぐらいしかできませんが……アタシからの、お祝いの気持ちです」

「っ…………(天華&椿、見つめ合って固まりっ)」






あ、あれ?


先輩たち、受け取って……くれない?(戸惑いっ)








パサッ……(天華&椿、それぞれ花束を受け取りっ)








あっ……。


受け取って、くれたーー(肩の力が抜けっ)






「あ、ありがとう……まさか、私たちが誰かに祝ってもらえるなんて想像もしてなかったから……(天華、面くらった表情で花束を見つめっ)」

「っ……なにがイイか考えたんですけど、アタシの頭じゃコレぐらいしか思い浮かばなくて……」

「いや、私たちには十分すぎるぐらいだよ……なっ?(天華、椿に目をやりっ)」

「うん……嬉しい(椿、優しく微笑みっ)」






ホッ……よかった。


たぶん、ホントに喜んでくれてるっぽい。




……おっと。

安心してる場合じゃなかった。




お祝いだけじゃなくて。

大事なコト、早く伝えなきゃーー!






「せ、先輩!」

「ん?」

「あ、あの、アタシ……」

「おう」

「ア、アタシっ……!」

「……あん?」








スウゥッッ…………(百合子、大きく息を吸いっ)
















 


「アタシ、結ばれたんですーー!!!」



「っっっーー⁉︎」


















先輩たちのおかげで。


2人が、アタシの背中を押してくれたおかげでーー。











「愛美と……凛咲愛美と、恋人同士になれたんですっーー!」








「っっっーー!!!(天華&椿、目を見開きっ!)」











「ずっと、頭から離れなかったんです。先輩から『自分の気持ちに素直にな』って言われたコトーー(※第50話参照)」

「松城……」

「その言葉があったから、後悔しないように動けたんです。愛美を……デートに誘えたんですっ」

「っ……! やるじゃねえか、松城っ」

「思い通りにいかない不器用なデートでしたけど……最後は、包み隠さず自分の気持ちを素直に伝えることができました(※前話参照)」






ちょっと。



……いや。



てゆーか。



心底、欲望にまみれた変態的告白だったけど(汗っ)






「そしたら、愛美もアタシのことが好きだって言ってくれて……恋人同士になれたんですーー」

「そっか……よかった! よかったな、松城!」

「おめでとう……百合子!」

「先輩たちが願ってくれたおかげです。アタシの恋が、うまくいくようにってーー(※第50話参照)」

「なに言って……大げさなヤローだな」

「そんなことないですっ、絶対に……絶対に、そうに決まってます!」

「百合子……」

「誰がなんと言おうと、先輩は……先輩たちは……」











フッーー(百合子、凛とした笑みっ)


















「アタシにとっての『英雄(ヒーロー)』ですっーー!」




「っっっーー!!!(天華&椿、思いもしない言葉に胸がズキュンっ⭐︎)」


























サアァァァ……(再び3人の間を風が優しく通り抜けっ)



















(ヒー)(ロー)…………そうか。もしそうだったら、少しでも力になれてよかった」

「ふふ……まさか、私たちが誰かの英雄(ヒーロー)になれる日がくるなんてね」

「はは……でも、会えてホントによかったです。なかなか出てこないから、もしかして欠席されたのかと」

「いや、さすがに卒業式をバックれたりはしねえよ」

「で、ですよね。でも……なにかあったんですか?」

「ん? ああ……そうだな。せっかくの卒業式だから、ちょっと2人だけで『秘密の思い出づくり』をしてた……なっ?♡(天華、意味深な笑みを浮かべて椿の顔を見やりっ)」








ドボフンッッッーー!(※注 百合子の頭の中が爆発しました)






ーーその後、百合子が昇天したのは言うまでもない。












……って。











ダメダメダメダメダメだぁぁぁっっっ〜!


あ、あまりに刺激的な想像をかき立てる言葉に、久しぶりに昇天してしまったじゃないか!



……つーか。



愛美以外で昇天されられたの、先輩たちが初めてだ。

や、やっぱり、この人たちスゴイ……(汗っ)






「もう、百合子の顔が真っ赤になってるじゃない。からかってイジめちゃダメよ」

「なはは……ワリィ、ワリィ」




うぅぅ……。

なんか、先輩たちが急に色っぽく見えてきた。



きっと、この2人。



あんなコトやこんなコトまで、メチャクチャ経験豊富に違いない……(生つばゴクリッ)



はうぅぅ〜!

尊敬します、大先輩!



アタシもいつか、必ずその領域にたどり着いてみせますぅぅぅ!




「じゃあ……私たちはソロソロ行くわ。ありがとな、松城。お前のおかげで最高の卒業式になったよ」

「アナタたちなら、きっとなにがあっても大丈夫。愛美を……大切にね」

「……はいっ!」








ザッーー(天華、百合子の肩をポンと叩いて椿と立ち去りっ)







ありがとうございます、先輩。



絶対に、愛美を幸せにします。



……いや。



愛美と、幸せになってみせます!


















……あ。



つーか。



大事なコト、き忘れてた!


















「先輩っっっ!!!」






ピタッーー(天華&椿、足を止めて振り向きっ)






「なんだよ?」

「あ、えっと、その……」

「あん……?」

「いや、あの……ですね」

「っ…………?(天華&椿、キョトンッ)」

















「あ、あのっ……どっちが浅宮先輩で、どっちが北浦先輩なんですかっっっ⁉︎」




「…………へっ?(天華&椿、時が止まりっ)」

























シ〜ンッ…………。



















……ズ。






















ズコォォォッッッッッッーー!!!(天華&椿、豪快にひっくり返りっ!)






















「マ、マジでっ……? 今さらそこっっっ⁉︎(天華、がくぜんっ)」

「百合子……区別、ついてなかったのっ⁉︎(椿、頬がピクピクッ)」

「は、はは……すいません(百合子、苦笑い&後頭部をポリポリッ)」

「ま、まあ、松城らしいっちゃ松城らしい……か?」

「そう……ね」






ふみゅうぅぅ……。

す、すいませ〜ん!(百合子、シュルル〜と縮みっ)



でもっ。



これだけは訊いとかないと、さすがに気持ちわるいんでお許しを〜!(汗っ)






「はぁ……1回しか言わねえから、よく覚えとけよ。赤髪の私が浅宮天華だっ」

「……で、青髪の私が北浦椿」

「あ、ありがとうございます! 覚えました!(百合子、すじピシィ&敬礼ポーズッ)」


















ふふっーー(天華&椿、優しく笑いっ)

















「……なんか、ホント憎めないヤツだな」

「ふふ……最後の最後で()()()()()()になっちゃうとか、ズルいにもほどがあるわね」








スッーー(天華&椿、百合子に向けて軽く手を振りながら笑顔で立ち去りっ)








先輩……。

どうぞ、お元気で。


またいつか会えた時には、お互いの()()()に花を咲かせたいです!


そのために……。

アタシも、愛美とたくさんの思い出をつくっていきます!(天華&椿の背中に向けて、深々と礼っ)











……さあ。




あとは。




いよいよ。




運命のクラス替え。








2年生の始業式を、迎え撃つのみーー!




















ーー天華と椿の卒業を見届けた百合子。


そして。

時は流れ、ついに2年生の始業式へーー。



百合子の不器用でピュアな初恋ストーリー。

次回、いよいよグランドフィナーレ!






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ