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アタシの愛美に手を出すな!〜百合子が初恋した話〜  作者: 碧木美月


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54/60

54.想い描く未来へ(エアバトラー百合子編)



「さぁ、気を取り直して次いこっか」




はぁぁぁ……次か。



ここまで、散々な結果のオンパレード。


アタシがこんなにゲーム音痴だったなんて、さすがにちょっと想定外だった(チーン&泣っ)


いったい、どんなゲームならカッコイイ姿を見せられるんだ……トホホ。



「ねえ、百合ちゃん。次はあれをやってみない?」

「え?」

「ほら、あれ!(愛美、前方を指差しっ)」

「あぁ……エアホッケーか?」

「うん! 私ね、前から1回やってみたかったんだ。テレビのバラエティ番組とかでやってるのを見てたら、すごく楽しそうだな〜って」



なるほど、あれもゲーセンの定番だよな。

よし、愛美の希望ならドンとこいだぜ!



「ああ、イイぜ。やってみるか」

「やったあ、楽しみ!」




はわわぁ……。

無邪気に喜ぶ妖精の少女。


その光景だけで、ご飯100万杯はイケるぜ〜(悦っ)




「ねえ百合ちゃん、早く、早く!」

「あっ、ちょっ、ちょっと待てって!」




ふきゅうぅぅぅ〜!


今アタシ、まるで恋人のようにかされちゃった!






あぁぁぁんっ!



もうっっっ!



待ってよ、愛美ひぃぃぃ〜んっ♡(ルンルンルンッ)






◇◆◇◆◇






ピンポンパンポーン♪(百合子&愛美、エアホッケーのゲーム台に到着っ)




「わぁ……このパックを打つ丸いヤツ、1回持ってみたかったんだ!」

「へぇ、そうなんだ」



……と、スカして返しつつも。




こんなさいなことで感動してる愛美が可愛きゃわいすぎるよぉぉぉ!




あぁ……。


アタシもあのパックを打つ丸いヤツになって、愛美に強くヤラしく握られたいぃぃ〜!(※注 百合子は今日も元気いっぱい変態です)



「先に11点を取ったほうが勝ちだって。じゃあ、早速やってみよっ!」

「お、おう」



チャリ〜ンッ(百合子&愛美、100円を投入っ)



「よ〜し、それじゃあいくよ。それ!(カンッ)」

「おっと……それっ(カンッ、ガコンッ)」

「あぁっ!」






え。



待って。



……入った?






…………。








入っちゃったぁぁぁっっっ⁉︎








「はわわぁ……(愛美、汗っ)」



い、いや、待って!


なんか、一撃必殺のカウンター炸裂みたいな感じになったんですけどっ⁉︎


ち、違うんだ愛美!

アタシはただ、テキトーに打ち返しただけなんだ!


お、おっかしいなぁ……。

まっすぐストレートに打ち返したのがいけなかったのかっ?



「よ〜し、今度こそは……それ!(カンッ)」

「おっとと……それっ(カンッ、バンッ、ガコンッ)」

「あぁんっ!」






ひゃあぁぁぁっっっ!




ま、また1発で決まったぁぁぁっっっ!






ななな、なんでっ⁉︎

今度はストレートじゃなく、壁に当てて返したのに!


か、角度っ?

当てた角度が、偶然に絶妙なトコをついたのか⁉︎


なんか、これじゃあアタシが容赦なく無双してるみたいじゃねえかぁ〜!(泣っ)



「う、う〜ん……次、いくね?(カンッ)」



わわっ、ちょっと待って!

まだ返し方の分析ができてないのに!


えっと、ええっと……。

とりあえず、さっきと逆側の壁に当てて返そう!



「それっ(カンッ、バンッ、ガコンッ)」

「はうぅっ……!(愛美、がくぜんっ)」






ひぃぃぃっっっーー!




まっ、まさかの必殺カウンター3連発ぅぅぅ!






な、なんでっ?

どうしてこうなっちゃうの⁉︎


なぜ、こうも見事に1発で決まっちゃうんだよぉ〜!




「っ…………(愛美、シュンっ)」




ままま、愛美ぃぃぃっっっーー!


違うんだ!

これは、なにかの間違いなんだぁぁぁ!




つーか。




もしかして、アタシってばエアホッケーにセンスがあったんですかっっっ⁉︎




「むぅぅ……ていっ!(カンッ)」




おわあっ!


言ってるそばから次が来たぁぁぁ!




えっと、どうするっ?


どうするぅっっっ⁉︎






はっーー!






そうだ、左手で返そう!

き手じゃねえほうなら、デタラメなトコロに打ち返せるはずだ!



「それいっ!(カンッ、バンバンバンバンバンッ、ガコンッ)」

「はっ、はうぅぅんっっっ……!」






……ま、待って。



もう。



色々と。



ちょっと。






…………。








待ってぇぇぇっっっ〜!!!(号泣っ)








いったい、なにをどうすればラリーになるワケっ?


アタシの両手、そんなに神がかってるのぉぉぉ⁉︎








……いや。



違う。








これは。


アタシのエアホッケーセンスがすごいのではなく。




おそらく。


愛美が……。











愛美が、エアホッケー下手すぎるんだぁぁぁっっっ!











な、なんてことだっ……。


初めて愛美からやりたいと言ってくれたゲームなのに、これじゃあ全然楽しんでもらえないぞ⁉︎




ち、力を抑えてゆるめに返すか?



……いや、ダメだ。



そんなことしたら、手加減してるのがバレバレで愛美のプライドを傷つけるだけだ。



でも。



だったら、どうすればイイんだよぉ〜!






あぁっっっ!



誰か教えてぇぇぇっっっ〜!!!






◇◆◇◆◇






ピンポンパンポーン♪(エアホッケー、終了っ)






…………。






え〜。



結果。



ですね。



対戦スコア。













11対0ぉぉぉぉぉぉっっっっっっ〜!(大号泣っ)













や、やれることはやったんです!



打ち返す瞬間に目をつむるとか!



パックのはしっこを狙って打つとか!



やれることはやったんですっ!






でも。






全部、ゴールに吸い込まれたんですぅ〜!(絶望っ)








「は、はは……(愛美、呆れながら遠い目っ)」








ままっ、愛美ぃぃぃっっっ!!!



やばいっ、これはやばいぞ!

愛美のテンションが、今世紀最大級に下がっている!



ど、どうするっ?


どうしたらイイ⁉︎


とりあえず、なにかフォローしなければ!




「な、なんか……意味わかんねえな、このゲームっ」

「へっ……?」

「あっ⁉︎ いや、ほら……なんか、こう……色々と」

「…………あぁ……」











シ〜ン…………。











えぇ〜と。



これは。



……うん。








…………。








フォロー、大失敗の巻ぃぃぃっっっ〜!!!




なんてことだっ……。

早くフォローしようと焦るあまり、自分でもワケわかんねえこと言っちまった!


愛美も『え……???』みたいな顔してるぅ〜!




はうぅぅ……。


なんでっ?


なんで、今日はこんなに全部が空回っちゃうんだよぉ〜(泣っ)




「はは……ホント、意味わかんないね……()()











Noォォォォォォォォォウッッッッッッ!!!











ち、違うんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ〜!







やばい!


もう、すべてがやばいっ!


これ以上なにか言ったら、取り返しがつかないほど変な空気になっちまう!


ここは、ほかのゲームに強制移行だ!




「こ、今度はあっちのほうに行ってみるか? なんか楽しそうなヤツがあるぞ⁉︎(焦っ)」

「えっ? あぁ……うん」
















ーーまさかのホッケー無双を果たした百合子。愛美のテンションを復活させるべく選んだゲームとは……⁉︎(次回へ続くっ)






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