51.想い描く未来へ(決意のお誘い編)
ソワソワソワ…………。
ドキドキドキ…………。
はあぁぁん、落ち着かなひぃ〜!
なぜなら。
そう。
今日。
アタシは……!
愛美を、デートに誘うからだっっっーー!!!
2年生への進級も間近……。
つまり、4月にはクラスが替わる。
これからもずっと愛美の隣りに座っていたい。
でも、別々のクラスに離れるかもしれない。
そうなれば。
きっと、もう愛美と話すこともなくなっちまうーー。
そんなの。
絶対にイヤだはぁぁぁ〜!!!(泣っ)
だからっ。
来たる4月に向けて、今よりもさらに親密な関係になっておく必要がある。
もし別々のクラスになったとしても、毎日お互いの教室を行き来してイチャイチャするほど深い仲に!
そうなるためには、やはりデートが最も有効かつ効果的な方法だ。
とびっきり楽しいデートをして、互いの距離をゼロに……いや、ギュッとくっついて離れられないぐらいラブラブになってみせるのだ!
行き先は……。
ゲーセン!!!
ホントは、もっとオシャレでロマンチックな場所に誘いたい。
でも。
そんな場所、アタシのイメージとはミスマッチすぎて引かれちまう可能性が大っ!
だから。
おそらくイメージ的には1番マッチするであろうゲーセンに決めたのだ!
よ、よし!
声をかけるぞっ……(心臓バックバク!)
「お、おいっ!」
「ん? なぁに、百合ちゃん?」
「あ、あのっさ……なんつーか、その……」
「……?」
「こ、今度の日曜日とか、暇っ⁉︎」
「えっ? ああ、うん……暇だよ」
よっっっし!
愛美の予定は空いてるぜ!
「そ、そっか(ホッ)」
「う……うん」
シ〜ン…………。
って。
バ、バッキャロォォォーー!
なにホッとして会話を止めてんだ、アタシィッッッ!
が、がんばれ、松城百合子!
お前ならイケるぞ!
「アッ、アタシも、死ぬほど暇だからさ……どっか、行く?(照れ隠しで廊下のほうに顔をプイッ&耳まで真っ赤)」
「えっ……」
「ゲ、ゲーセン、とか?」
「っ…………」
シ〜ン…………。
……あれ。
なに?
この沈黙。
…………。
なんなのっ⁉︎
この沈黙ぅぅぅっっっ!
ヤ、ヤバい、マズかったかな⁉︎
いくらアタシのイメージに寄せたからといって、ゲーセンとかチョイスがマズかったのかなぁ⁉︎(冷や汗ダッラ〜!)
「……初めて、百合ちゃんから誘ってくれたね……(愛美、嬉しそうに目を細めて下唇をキュッ⭐︎)」
「えっ? な、なんて?」
「……ううん、なんでもない。行こっ、楽しそう!(頬を赤らめてキラキラなエンジェルスマイルっ)」
っっっーー!!!
や。
やっ……。
やったぁぁぁっっっっっっーー!!!
変な間が空いたからダメかと思ったけど、勇気を出してよかったよぉ〜!(歓喜の号泣っ)
しかも、楽しそうって言ってくれるなんて……。
これはもう、やるしかない!
当日はイイトコロを見せまくって、愛美をアタシにベタ惚れさせるんだ!
あぁぁ〜、早く来いこい日曜日〜!
◇◆◇◆◇
ピンポンパンポーン♪(デート当日っ)
さぁ……。
やって来たぜ、ゲーセン!
最高潮に達したソワソワが抑えられなくて、待ち合わせの1時間前に来てしまった。
だって、だって!
今回は普通のデートじゃない。
メチャクチャ親密な仲になるという超重要ミッションがあるんだもん!
楽しみだけじゃなく、ハンパないプレッシャーがあるんだよぉ〜!
失敗は許されない。
絶対に愛美との関係性を、底なしに深めるんだ!
「……お待たせ、百合ちゃん」
えぇぇぇっっっーー⁉︎(百合子、驚きすぎてハート型のノドチンコが口から飛び出しっ!)
ななな、なんでっっっ?
まだ待ち合わせの1時間前なのに、なぜ愛美がここに⁉︎(百合子、震えながら振り向きっ)
「えへへ……楽しみすぎて、早く来ちゃった(極上の照れ照れエンジェルスマイルでニコッ♡)」
ドボフンッッッーー!(※注 百合子の頭の中が爆発しました)
ーーその後、百合子が昇天したのは言うまでもない。
……って。
ダメダメダメダメダメェェェッッッ〜!!!
これからデートが始まるってのに、なに昇天してんだアタシィィィ!
つーか。
振り向きざまのエンジェルスマイルに、メロッと胸を撃ち抜くキラーワードをトッピングするなんてズルすぎだろっ⁉︎
「……ってゆうのは、理由の半分」
「えっ?」
「もう半分は、どうしても百合ちゃんより早く待ち合わせの場所に来たかったんだ」
「な、なんで……?」
「遊園地の時も、クリスマスイルミネーションの時も、初詣の時も……いつも百合ちゃんが先に待っててくれたでしょ? だから、今日こそは私のほうが先に着いて百合ちゃんを待っていたかったんだ。でも……今日も、負けちゃったね(追加のふんわりエンジェルスマイルっ♡)」
うがぅっっっっっっーー!
や、やめろ……。
そんな破壊力抜群のエンジェルスマイルを連発されたら、今度こそホントに昇天してしまう!
ここはサッサとゲーセンの中に入って、一刻も早く平常心を取り戻さなければ!
「えっと……じゃあ、とりあえず中に入るか?」
「うん、そうしよ!」
◇◆◇◆◇
ピンポンパンポーン♪(百合子&愛美、店内にINっ)
「わあぁぁ……なんか、ワクワクするね!」
「そ、そうか?」
「百合ちゃんは、よくゲーセンに来るの?」
ギクウッッッッッッ!
「あぁ〜……まあ、たまに」
「そうなんだ、私は全然来たことないから未知の世界。今日はヨロシクね、先輩!」
ヤ、ヤバい。
つい反射的にウソをついてしまった。
だって。
実は。
アタシ……。
全然、ゲーセンに来たことないんだもぉ〜んっ!!!
とにかくアタシはガキの頃から冷めまくってた。
ゆえに、ゲームセンターなんぞに興味を持ったことがない。
スーパーのすみっこにあるクレーンゲームすらしたことないのに、先輩なんて言われたらプレッシャーで押しつぶされそうだぜっ……!
うう……今日は、なんとかボロが出ないようにやりすごさねえと(汗っ)
「じゃあ、どのゲームからする?」
「え? ああ……やりたいヤツでイイぜ」
「う〜ん……百合ちゃんは、どれがオススメ?」
なにぃぃぃっっっーー?
そ、そうくるぅっっっ?
『店主のオススメはなんですか?』的な感じで、こっちにお任せパターンのヤツっ⁉︎
そ、それはチョット想定外すぎるぜ……!
アタシも全部が初体験だから、どれをオススメしたらイイかなんてわかんない!
「いや、別にオススメとかは……気になるのがあれば遠慮なく言ってイイんだぜ?(焦っ)」
「うん……でも、まずは百合ちゃんの好きなヤツがやりたいな」
マ、マジっすかぁぁぁ〜!
やんわり愛美チョイスへと軌道修正したのに、アッサリはね返された〜!(号泣っ)
こ、これはもう、腹をくくるしかない。
そもそも、今回はアタシから誘ったデート。
今日はアタシがビシッとエスコートして、愛美の株を爆上げさせるんだ!
ええっと、そしたら……。
「ア、アレなんかどうだ?(百合子、レーシングゲームを指差しっ)」
「ああ、アレ? うん、やってみよ!」
どっちみち、どれやったって出たとこ勝負なんだ。
グダグダ選んだって仕方がない。
あとは、本番に強いというスキルがアタシに備わっていることを祈るのみだぜっ!(汗、タラ〜リっ)
ーーいよいよ幕を開けたゲーセンデート。果たして、百合子は愛美との仲をラブラブに深めることができるのか⁉︎(次回へ続くっ)




