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ガチ恋オタクが目覚めると推しそっくりのアイドルに  作者: うつくじ


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7/14

最高のライブ

電車に轢かれて目覚めるとガチ恋オタクだった野口勇人は推しそっくりの一宮ゆみというアイドルになっていた。


ついに初めてのライブが始まった。

たくさんの人がメンカラのペンライトを振っていて、それが本当に綺麗で今まで見た景色の中で1番綺麗で感動した。

 この景色を見るために今までたくさんの努力をメンバーとオタクがしてきたことが痛いほどわかる。

 今までフロアでペンライトを振っていた俺が生まれ変わって一宮ゆみとしてこの大きなステージに立ってるのが不思議な感覚だった。

 ライブ始まり歌い出すと緊張はもうしてなかった。ただ楽しい感情しかなかった。

 

 自己紹介曲の時一宮ゆみのペンライトを振ってくる人はいるのか不安だった。自分の番が来て歌い出すと一面がピンク色で埋まっていて思わず涙を流した。

 アイドルって最高だな。オタクの時とは違うアイドルの最高の部分を知ることができた。


 ライブが進むごとにフロアが湧き最高のライブになってるが実感できた。


 本編が終わってアンコールが起きるか不安だったがアンコールをしてくれて嬉しかった。


 アンコールの3曲目最後の曲『愛してる』がbibiの中で1番好きな曲でそのことをしょうこに伝えたらソロパートを増やしてくれて嬉しかった。

 『愛してる』を歌ってる間は本当に最高の気分で気持ちよく楽しく歌うことができた。


 ライブが終わった。すごく上手にできたと自画自賛しながら余韻に浸った。

 楽屋で座っていると「早く準備しないと」慌てて言うさやかに「ライブ終わりましたよ。そんなに早く帰らないと行けないのですか?」「いや、特典会あるから」そう言われてハッとした。

 ライブで満足して特典会の存在を忘れていた。


 「やばい、やばい」慌ててドライヤーで汗を乾かし、まゆに頼んでメイクを直してもらう。

 「明日からメイクの練習しましょうね」まゆは自分の準備もそこそこに俺の手伝いをしてくれた。

 「ありがとう、ありがとう」感謝しても仕切れない。


 特典会へ行く途中はライブよりも緊張した。

 初対面の人と限られた時間で話さなくてはならいし、相手はずっと通ってる一宮ゆみのオタクもいるだろけど俺は何も知らない。

 公式から記憶喪失になってることは公表されているが不安すぎる。

 「大丈夫だよ。何かあったらすぐに裏に行って休んでいいからね」チェキスタの安田さんが優しく言葉をかけてくれる。


 今までの人生で1番緊張したのはさっきのライブだったが特典会が始まる前にはそれを余裕で上回るほどの緊張をしていた。

 

 1番最初のファンの子は女の子だった。

 「さきだけど覚えてないよね?」何も覚えてない。一宮ゆみになったのは2週間前だからだ。

 話を聞くとさきちゃんはデビュー当時から通い続けてくれてる熱狂なオタクらしい。

 「何も覚えてないけどこれからいっぱい思い出作ろう」そう言うとどこか寂しそうな笑顔で「これからもいっぱい通います」そうさきちゃんは言ってくれた。

 

 記憶喪失ということを公表したおかげかつつがなく特典会は進んで行った。

 炎上騒ぎもあったからファンは少ないと思っていたがたくさんの人がチェキを撮りに来てくれて嬉しかった。


 中には「結婚してください」そう大声で言ってくるオタクもいたが第二の自分を生み出さないためにも「無理、私は結婚しない」とハッキリと断るようにしていた。


 そんな感じで特典会を進めていると知っている顔がいて思わず「koudai?」思わず声に出してしまった。

 「僕のこと覚えているの!?!?」koudaiは興奮気味に聞いてきたが「なんとなくピンときただけで覚えてないごめん」「いやいや全然大丈夫ですよ」そう笑った。

 koudaiは小崎春を推してた同担のオタク友達で小崎春の卒業ライブの後一緒に飲んでいて、「俺は新しい推しは作らない。一生はるたんおしだぁぁぁぁ」とか豪語してたくせに一宮ゆみを推してるのかよとちょっとイラっとした。


 そんなちょっとしたハプニングはあったけれど無事特典会を終えることができた。

 

 「これで特典会を終了します。ありがとうございました。」そう言って拍手喝采を受けて楽屋へと戻って行く。

 

 「お疲れ様。よく頑張ったね」安田さんが優しい言葉かけてくれる。それが心に染みる。


 楽屋に戻るとまゆ以外のメンバーが帰る準備をしていた。

 「あれ?まゆちゃんは?」そう聞くと「まゆさゆは人気がすごいので延長です。みなさんも負けないぐらいファンつけてくださいね」しょうこはんが言う。

 みんなは疲れた声で「がんばります…」

 

 「あと、今日このあと焼肉予約してるので打ち上げ行きましょう」そうしょうこが言うと「はい!がんばります!!」さっきとは打って変わって元気いっぱいで答えた。


 まゆが帰ってきて帰りの準備ができ、焼肉屋へと向かった。


 「楽しかった?」しょうこが言うと満面の笑みで「最高でした」そう答えた。


 焼肉屋に着きついに楽しい打ち上げがスタートした。

 

 『かんぱーーーーい』


 今まで飲んだオレンジジュースの中で1番美味しく感じた。

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