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ガチ恋オタクが目覚めると推しそっくりのアイドルに  作者: うつくじ


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5/14

気持ち

電車に轢かれて目覚めるとガチ恋オタクだった野口勇人は推しそっくりの一宮ゆみというアイドルになっていた。


野口勇人が一宮ゆみになる前の記憶がない一宮ゆみの行動がワンマンライブの前日にSNSで晒されて炎上してしまった。

 『最低だな』『こんなやつアイドルする資格がない』『アイドルやめろ』その言葉が重くのし掛かる。


 一宮ゆみがどういう人間だったのかは俺にはわからないでも今の一宮ゆみは俺なのだからどうにかしなければだけど何も思いつかない。何をしたらいいのかわからない。


 「もう記憶喪失でわからないって言っちゃえば」きいが静寂を切り裂き提案する。

 それはいくらなんでも無理があるだろうそう思ったが「いい提案ですよきいさん。医師の診断書もありますしね。」としょうこは乗り気だった。

 「謝罪して最後にでも記憶喪失で覚えてないと言えばいいかな」しょうこは早速文章をノートパソコンで作成し始める。

 「いやでも」しょうこを制するように「余計に炎上しませんか?記憶ないなんて言ったら言い訳してて反省してるとか言われそうで」さやかが心配そうに言う。

 「でも記憶ないだからどういう状況だったかなんてわからないじゃん。100%ゆみちゃんが悪かったとは限らないのいのに記憶が無くて言い返せなくて叩かれるのは可哀想だよ」きいは言い返す。

 しょうこは宥めながらも「暴言を吐いたのは事実だからそこは謝罪すべきだけど、状況説明できないことを伝えた方がいいと思います」

 「でも、1番はゆみちゃんの意見を聞くべきだと思います」みずきは涙目になりながら声を張る。

 視線は俺に集まる。どうすればいいのかわからない。俺には一宮ゆみの記憶は無くて、野口勇人としての記憶しかないからだ。

 「わ、わたしは」再び静寂に包まれる中みんなが俺に注目している。

 「私は…」涙が溢れてきた。いろんな感情で胸がいっぱいになっていく。

 「私は記憶がないことを公表した方がいいと思います。叩かれると思うけどこれからアイドル活動するなら隠すのは無理だと思うので」

 「ゆみさんがそう言うなら私も公表するべきだと思います。」まゆも賛同する。

 「じゃあ文章作ってツイートするからゆみさんも謝罪ツイートの準備よろしくね」と言い残し、しょうこはパソコンに向かった。

 「私たちみんなで乗り越えよう」さやかは優しく手を握ってくれた。


 公表したら瞬く間に拡散されて炎上した。

 記憶喪失は診断書も出したが嘘つき扱いされメンバーに迷惑をかけてるのが辛かった。

 だけど前にみたいにアイドルを辞めたいとは思うわなかった。メンバーにここまで助けられて迷惑をかけて自分だけ逃げるのは許されないし、許せないと思ったからだ。


 この日はこれで解散になった。申し訳ない気持ちでいっぱいで帰路に着いた。

 

 次の日メンバーは暖かい言葉をかけてくれた。このメンバーのために頑張るその気持ちでいっぱいだった。

 「明日がついにワンマンライブ本番です!色々あったけど気合いを入れて頑張りましょう!」しょうこが力強い言葉でレッスンが始まる。


 まだまだ足りないことが多いけどメンバーにサポートしてもらうことでどうにか形になってきた。 

 ダンスはほとんど間違えなくなったが踊りなら歌うとことの難しさを知りアイドルへの尊敬の気持ちが強くなった。

 イメージ通りにできなくて悔しい気持ちはあるが前みたいな辞めたい、やりたくないネガティブな感情では無くもっと上手くなりたいポジティブな気持ちになっていた。


 2時間レッスンからの2時間ワンマンライブ通しをした。

 このグループの素晴らしいさを知り、自分ができることを全力でする気持ちが強くなった。


 「お疲れ様。今日はいっぱい寝て明日は万全の状態で迎えてください!」しょうこは笑顔で言う。メンバーと笑顔で頷く。


 「不安だよね記憶も戻らなかったし、でもここまでよく頑張ってくれたよ」しょうこは帰り道で励ましてくれた。

 「ステージに立てば何か思い出すかもしれないしね」

 「何も思い出せなくてもこれからのアイドル活動に全力で取り組みます」そう言うとちょっと驚いきながら嬉しそうな顔で「ありがとう」しょうこは呟いた。


 明日ついにステージに立つ。オタクの時、野口勇人の時にファンとして何度も通ったSeppのステージに立つと考えると緊張して寝れなかった。

 自分の出来ることを全力でするだけ自分に言い聞かせ続けて気持ちを落ち着かせた。


 

 朝になったあまり寝れなかった。高揚感と不安が混じったような感情で胸はいっぱいだった。

 全力を出し切るそう強く思い起き上がった。


 「おはよう」キッチンに行くと浩介が朝ご飯を用意してくれていた。

 「ありがとうございます」「ついに今日だね。楽しみだね」浩介は笑顔で話しかける。

 「ちょっと緊張してる?」「緊張していますけど大丈夫です」少しうつむぎながら答える。

 「そういえばしょうこさんは?」「しょうこはもう会場に向かったよ。なんか色々することがあるらしくて」「大変ですね」「ね、社員を雇えばいいと言ったけど1人でやりたいって頑固だからさ」

 「あ、もうこんな時間だ。今日大切な会議があってさ、もう家出るね。あとこれしょうこから」メモを渡して浩介は家を出た

 メモに目を向けると『がんばろう!』と大きく書いてあり、会場までの行き方が書いてあった。


 電車に揺られて30分その間も色々なことを考えた。考えても無駄だけど考えずにはいられなかった。


 ついに会場に着いてドキドキして中に入った。

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