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ガチ恋オタクが目覚めると推しそっくりのアイドルに  作者: うつくじ


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決意

死ぬ前の自分は行方不明ということになっていて家族が探していることを知った野口は家族に会いたいという気持ちが強くなった。

自分が悪いそのことがわかっているからこそ辛かった。

 家族に会いたいその想いが強くなり九州へ帰りたいとしょうこに伝える。

 「理由は言えないのですが九州に今すぐ行きたいです」いきなりそんなことを伝えられて驚いた表情を浮かべながら「ワンマンライブは5月5日だからそれまではレッスンを頑張ってほしい」「でも…」「それが終わったら1週間休んでいいから、お願い」真剣な表情で言われて断ることができなかった。

 頷くとしょうこは笑顔で「がんばろう」と力強く言った。

 少しでも罪悪感を減らしたいその気持ちだけでSeppワンマンライブに向けて努力することを決意した。


 だが決意を固めても歌もダンスも一向に上手くならない。グループに迷惑かけているのが目にわかるが辛い。

 ミスしてもメンバーが「大丈夫だよ」「がんばろう」と言ってくれるのが余計に辛かった。


 グループがライブある日はレッスンがなく、1人で部屋で踊って練習していたらみずきが来てくれた。


 「お疲れ様。ゆみちゃんえらいよ」そう言って部屋に入ってくる。

 「あ、ありがとう」いきなりきたので驚きと恥ずかしさが混ざりながら答えた。

 「記憶はまだ戻らない?」「何にも思い出せないだから前を向いて努力するって決めたの」そう言うとみずきは涙目になりながら「昔のゆみちゃん見たい。こんなにキラキラしてるゆみちゃんにまた会えて私は嬉しいよ」

 なんて返せばいいのかわからなくて見つめていると「もしも記憶が戻ってもさ、このままのゆみちゃんでいてほしい。あと、ワンマンライブ終わったら久しぶりに遊びに行こうね」

 「うん」そう返すとみずきは嬉しそうに「じゃあレッスンしよ」と立ち上がった。

 みずきは教えるのが上手くてちょっとだけ進歩した気がした。

 何よりできるようになるたびに「上手、いいね」と優しく言葉をかけてくれたのが嬉しかった。


 それからレッスンを続けて少しずつではあるが歌もダンスも上達してききてだんだんとメンバーとの距離も近くなかってきた。そこで一つの疑問が生まれた。

 俺がなる前の一宮ゆみ、記憶がなくなる前の一宮ゆみはどのような性格だったのか。

 メンバーゆみを恐れている感じがした。

 なぜそれを思っていたのかというとレッスン中の会話がきっかけだ。

 「まゆちゃんのツインテール真似してみようかな。私にも似合うかな?」気軽に発言したら空気が凍りついた。

 「まゆちゃんのアイデンティティだからダメかな?」と聞くとまゆは涙ぐんでいた。

 「どうしたの」驚いてゆみに聞くとさやかが答えてくれた。

 「元々ゆみちゃんはツインテールだったんだよ。だけどまゆちゃんが入ることが決まって挨拶の時にゆみちゃんに憧れてツインテールにしてると言ったら『なんかキモくない?私ツインテールにするのやめるは』と言ってそれ以来しなくなったから」

 「ごめん」すぐにまゆに謝ると「気にしないでください。私こそ感情的になってすみません」そう返ってきた。

 一宮ゆみの性格は結構悪かったのか疑問に思った、もしもゆみが今までメンバーに迷惑かけていたなら今さらに迷惑をかけているのが申し訳なくて辛くなった。


 これ以上メンバーに迷惑をかけたくない。アイドルを辞めたいその気持ちが強くなりしょうこに伝えることを決めた。


 次の日に朝ごはんを、食べる時に「私やっぱりアイドルできないです」そう言うとしょうこは「ワンマンライブまであと5日だよ。ここまで頑張ってきたじゃん」箸を置き真剣な眼差しをこちらに向けてくる。

 今でも迷惑かけてるのも辛いし記憶にないけど迷惑かけていた事実が辛いことを感情的になりながら伝えた。その間しょうこは真剣に話を聞いてくれた。

 「ゆみさんはプレッシャーに押しつぶされそうになってたんだよ。人気になろうと誰よりもストイックでそれでだんだんみんなとの熱量の差が嫌になったあたりが強くなって私が気づいて休ませてあげてれば、話を聞いてあげてればこうはなってなかった。私の責任だよ」涙ながらに話を続けた。

 「だからさ記憶喪失になったのもストレスだと思うのアイドルをやらない方が幸せかなと私も考えたけどbibiにはゆみさんの力が必要なのだから力を貸してほしい」

 力強くこちらを見ながら話すしょうこに心が動かされた。

 「わかりました。がんばります」決意を固めた。俺は一宮ゆみじゃないし過去のことは何一つわからない。けどこのグループのメンバーの足を引っ張るのは嫌だと思った。


 5月3日(1周年ワンマンライブまであと2日)


 相変わらずレッスンはきついだが周りのサポートのおかげでどうにか様になってきた。


 「ゆみちゃんほんとすごいよ!記憶喪失になってからここまでよく頑張ってるよ!すごい!!」きいは元気に話す。

「本当にすごいよ」とみんなが褒めてくれる。それが嬉しくてもっとがんばろうと思える。


 そうするとしょうこが慌ててスタジオに入ってくる。

 「やばい晒されてる」慌ててスマホの画面を見せる。

 『bibiのピンク担当ゆみの本性』すでに1万いいねがついたいた。

 ツイートの内容は飲食店の店員に対してゆみが暴言を吐いている姿が動画を撮られて晒されていた。


 「ゆみさんこのこと覚えてないよね」「はい」申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


 過去の一宮ゆみも今の俺一宮ゆみもアイドルする資格はないそれを痛感した。

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