自己紹介
電車に轢かれて目覚めるとガチ恋オタクだった野口勇人は推しそっくりの一宮ゆみというアイドルになっていた。
「早く起きてください」頭に響く大きな声で叩き起こされた。
「早くレッスン会場に行くので着替えてください」しょうこは少しイライラしながら起こしてくる。
まだ夢を見ているようなあまり実感が湧かない中しょうこに渡されたかわいらしいレッスン着に着替えた。
「もう時間ないのでタクシーで行きますけど給料から天引きですからね」タクシー代ぐらい会社が持てよと思いながらも了承し、都内のスタジオへと向かった
車の中ではbibiのことをしょうこが教えてくれた。
「bibiは結構すごいですよ」と自慢げに話し始める。
「デビュー1年でSeppお台場でワンマンですよ」嬉しそうに話した。
bibiは大きい事務所に所属しているわけではなくしょうこが立ち上げたアイドル事務所に所属しているグループで事務所にはbibi以外のグループはないらしい。
親が金持ちで支援してもらいアイドルはSNSでスカウトして集めた5人グループであることを教えてくれた。
「最近では対バンで大トリも任されるようになってきてこの1周年Seppワンマンで大成功してさらに上のステージに行きたいんです」
「そのためにはゆみさんの力が必要なんですからね」そう真剣な眼差しで俺のことを見つめてくる。
「はい…わかりました…」元気のない返事で返すと「元気出さなきゃダメですよ、言いづらいですがゆみさんはグループの中では人気ない方なんですから頑張ってもらわないと」
「はぁ」と適当な返事しかすることしかできなかった。
そんな会話していたらスタジオに着いた。
スタジオに入ると「ゆみさん記憶戻らないから1人づつ自己紹介してもらっていい」としょうこが言うと 「じゃあまずは私から」と昨日楽屋で起こしてきた黒髪ウルフカットの高身長女の子が自己紹介を始めた。
「bibiのリーダーで赤色担当の高坂さやかです」綺麗な声で才色兼備のオーラが漂っていた。
次は目がおっきくてボブ見るからに元気いっぱいの子が自己紹介を始めた。
「bibiの黄色担当峰山きいです。ゆみちゃん早く元気になってね」元気いっぱいに話す彼女を見ていると自然と笑顔になれた。
次の子は「ゆみ…私のことも覚えてないの?」と泣きながら話し始めた
「水色担当の東雲みずきだよ」高身長美人からは想像できないよな可愛らしいかぼそい声だった。
「アイドルはじめる前からよく遊んでたんけど思い出せないの」泣きながら聞いてくる
「ごめん」と伝えると彼女は泣きながら抱きついてきた。
「みずきさんそろそろいいですか」と言った彼女はアニメ声に低身長美少女
「私は最年少白色担当3ヶ月前に加入した新メンバーの白崎まゆです」
ツインテールがよく似合い見惚れていると「なにじっと見つめてるですか」と少し警戒する目で見てきた。
「ゆみちゃんは新メンバーなのに今やこのグループ1の人気メンなのだよ」としょうこが言うと「私なんてまだまだですよ」と謙遜する。
その姿がすごくかわいかった。
そうこうしていると「レッスン始めるよ」としょうこが音楽をかけ始めた
「ゆみちゃんはダンスも歌も上手いから記憶なくても大丈夫だよ。私たちの見て頑張ってついてきて」さやかが優しく笑顔で伝えてくれた。
昨日の夜レッスンなにするのかと不安で寝れなかったかがセンスがあるなら大丈夫だろう、地下アイドルだしねと完全に舐めていた。
〜1時間後〜
「し、しぬ」息が上がりながら大の字で寝ているとみんなが心配そうに見てくれる。美人たちに心配されるといい気分だなと思っているとまゆが「ゆみさん体力無さすぎます。明日から朝一緒に走りましょう」とスマホいじりながら無愛想に誘ってくる。
「まゆちゃんはゆみちゃんに憧れてアイドルになりたいってうちのしょうこさんに直談判しに来たんだよ」ときいが教えてくれる。
「そんなことはどうでもいいですよ」とまゆは恥ずかしそうに顔を赤する。
「ぜひよろしくお願いします」と頼むと嬉しそうに「じゃあとでラインしますね」と返してくれた。思わず「かわいい」と漏らすとまゆさらに顔を赤する。
休憩が終わりその後2時間のレッスンを死に物狂いでどうにかレッスンについていった。
「今日はこのぐらいでいいかな」とさやかがいいレッスンはお開きになった。
家わからないけどどうしようと思っているとしょうこが「記憶が戻るまで私の家で面倒見るから」
こうしてしょうことスタジオを後にした。
スタジオからしょうこの家までは徒歩圏内で歩きながらいろんな話を聞かせてくれて。
アイドルをなぜ立ち上げようと思ったのか、なぜこのメンバーを誘ったのかなど俺は興味があまりなかったから聞き流していた。
「あ、あとうちはセルフプロデュースだからなんかあったらなんでも言ってよ」そう言われた瞬間に頭に『アイドルはやれない』と浮かんできた。
レッスンをしてわかったがbibiとってもいいアイドルだ。その中で素人が混ざったら崩れてしまう。
だから『アイドルにはならない』と伝えようと口をひらこうとしたら「そこがうちの家」とちょうどしょうこの家に着いた。
その家想像よりも大きい一軒家だった。
家に驚いていると「あ、言い忘れてたけど実家ぐらいでお父さんと一緒に暮らしているから」そうしょうこが話していると後ろから聞き馴染みのある声が聞こえてきた。
「しょうこ帰ってたのか。あれ隣にいるのはゆみちゃんじゃないかどうしたの」
驚いたこんなに聞き馴染みのある声はあいつしかいないと思い勢いよく振り返って顔を見ると思わず声が出てしまった。
「小林…?」俺の知っている小林と比べると何十歳も歳をとっている。でも小林なきがしてならない。
「なぜゆみちゃんが私の旧姓を知っているんだ」驚いた顔で小林はこちらを見ていた。




