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第二十話 《竜鱗》




 その場は静寂に包まれた。


 デュアスが簡単に負けてしまい、ショックを受ける勇者一行。


 そして炎の縄の拘束を解き、自由になりながらも沈黙を守る俺達。


 そこには、デュアスを跡形もなく消し飛ばしたリリスの啜り声だけが響いている。


「……アレン、こっち来なさい」

「は、はい?」

「早く!!」

「はいっ!」


 リリスに怒られたので近くに行った。

 すると胸に頭突きされた。何度も。


「……痛いんですが」

「うるさい」

「……好きなだけ泣いていいぞ」

「泣いてないし」


 そう言いながら泣いてるのを隠し切れてない。


「お、おいおい! おいおいおい! よくもデュアスをやりやがったなぁあああああ!!!」


 少し経って我慢できなくなったのか、ガルバリンが叫んだ。


「五月蝿え」

「黙りなさい」


 トールもフレアもブチギレ寸前だ。

 ガルバリンを軽く払い除ける。


「く、くう……っ!」


 殺気に当てられて黙るガルバリン。

 だが、いつまでもリリスを抱いてるわけにはいかない。


「リリス。俺はこれから、サランを取り戻しに行くよ」

「でも、サランは、もう……」

「俺がいるだろ」

「え?」

「俺を信じろ」

「……うん」


 リリスは離れてくれた。


「フレア。リリスを頼む」

「わかりました」

「オレはどうする?」

「あの二人を押さえておいてくれ。後で話を聞きたい」

「了解!」


 バリバリッ、と雷を鳴らしてトールはカルナとエリーを抑えに行った。

 あの様子ならすぐに制圧できるだろう。

 こちらも早く終わらせよう。


「ガルバリン! その足をどかせ!」


 だが、それよりも先にやることがある。

 このままじゃ、サランが可哀想だ。


「ああぁ!? てめぇ、誰に命令してるんだぁ!?」

「お前だよ」

「っざけるなよぉおおお!! お前、お前如きが俺様に命令ぃいいいいいいいい!!?」


 狂った様に顔中の皮膚を掻き毟るガルバリン。


 そこから漂う臭いに思わず顔を顰めた。

 血の鉄臭さというか、生臭さというか、死臭の様なものを感じた。


「そんなに話して欲しけりゃぁぁあああああああああ!!! くれてやるよぉおおおおおお!!」


 その瞬間、サランの頭を俺の方に蹴り飛ばした。

 グチャッと鈍い音がしながらも、転がって来る。


 サランの頭は傷だらけだった。

 ほとんどが剣で出来た傷だ。


「そのトカゲがよぉおおおお! 俺達を見たら吠えようとしたんだぜぇええええ!? だからよぉおおお! お前らが来るまで嬲って楽しんでたぜぇえええ!! 反抗しやがったんで、殺してやったがなぁああああ!!!」


 ……いつの間にガルバリンはこんな風になったんだろうな。

 最初の頃は楽しくやってたのに。

 ガルバリンだって、気の良い好青年だった。デュアスも努力家な戦士だった。


 だが、それよりも先にやらないといけない事がある。











「ネクロマンス!!!」











 その瞬間、サランの首が闇に包まれた。

 天まで昇る闇は、夕陽を隠すほど巨大だ。


 そして、そこから誰かが出てきた。


「おお! 旦那様! ワタシをネクロマンスしてくださり、ありがとうございますっ!」


 そこから現れたのは、褐色の美少女だった。

 腰まで伸びる銀髪の髪と銀眼が輝いている。頭には二本の角が生えていて、竜の尻尾がお尻にあった。


 そして、何よりも。

 そのおっぱいである!


 小ぶりといえば小ぶりだ。だが、俺の手に収まるくらいの大きさだ。強いて言うならば、プリンだな! あの甘くて美味しく、ぷるんぷるんと揺れるプリンだ。

 今もぷるんぷるんと……。


「サラン!」

「御主人!」


 っと、いけない。


 リリスとサランは抱き合い、お互いに再会できたことを喜んでいるみたいだ。


「サラン、貴女どうして人の姿をしてるの?」

「旦那様のお陰です。ようやく、竜の秘奥にまで辿り着けました」

「そうなのね。よくわかんないけど、良かった…。本当に良かった……っ!」


 リリスは大粒の涙を流して、サランと抱き合っている。サランも困惑の表情を浮かべながら、リリスの背中に手を回した。


 うん。美少女の抱き合う姿はいいね。


「クソがあああああああ!!!」


 その時だった。

 とうとう、ガルバリンが聖剣を抜いて、こちらに向かってきた。

 俺の方に。


「死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇええええええ!!!」


 避けるか? 

 《疾風迅雷》があれば、簡単に避けられる。


 だが、違う。


 受けて大丈夫だ。


 そう思った。


 何故かはわからないけど、確信に近かった。


 両腕をクロスして防御の態勢を取った。


「アレン!!」

「大丈夫です」

「え?」


 ガキィン……ッ!


 まるで金属と金属がぶつかる様な音がした。


「なっ、なぜ俺の剣が!」


 ガルバリンの剣は折れていた。

 真っ二つに。


「あれが私のスキル《竜鱗りゅうりん》です。圧倒的な頑丈さ! それが、あのスキルの唯一の取り柄ですから!」


 《竜鱗りゅうりん》か。

 最高のスキルだ。


 最強の盾にもなるし、最強の矛にもなる。


 《疾風迅雷》+《竜鱗》。


「覚悟はいいか?」


 「速さ」+「硬度」。


「し、死ねぇええええええええ! クソ野郎があああああああ!!!!」


 ガルバリンは折れた聖剣で俺に切りかかってきた。


 だが、俺はそれを避けて、全力の力でガルバリンをぶん殴った。
















「グギャボギャアアアアアアア!!!?」

  












 


 






ここまで読んでいただきありがとうございました。

ブックマークや評価(★★★★★)などよろしくお願いします。


誰も信用できないので絶対に裏切れない女奴隷を買うことにした〜帝国に裏切られた俺は奴隷たちに癒されながら、英雄になります〜

【一章完結しました】

【現在休載中】

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是非、読んでください。


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