11 魔王、怒られる。
…毎日更新って言っておきながらかなり期間開いてしまい申し訳ないです…(>_<)
ちょっと更新方法見直します…
私はその声を聞いて思わず、「おとうさまっ! おかあさまっ!」と叫んで駆け出した。
二人は私が悪い奴らを捕まえるためとは言えわざと掴まったことに対して怒るだろうか。
二人は私を抱き止めるとしばらくそのままにしていた。
そして二人は顔を上げると私に厳しい視線を向ける。
「リーリアッ!! あなた自分から捕まりに行ったでしょう!?」
ぎくり。
「それに父さん達に分かるよう、痕跡まで残して拐われただろう!?」
ぎくぎく!!
二人は珍しく本気で怒っていた。
それもそうだろう。生まれて間もない子どもが自ら攫われに行った挙句、敵を制圧して逃げ出してきたのだから。
私がしゅん……としていると二人は怒った顔ながら泣きそうな顔でさらに続ける。――どこか覚悟を決めたような、そんな顔で。
私が疑問に思っていると母さんが口を開いた。
「リーリア。あなたは私達に隠し事をしていますね?」
「…………」
それは無言の肯定だったと言えるだろう。
私は驚きつつもやっぱりバレていたか、と頭の端で考えていた。
魔族の世界は弱肉強食。生き残るために成長が早い種族と言えど、私の成長は異常すぎるのだ。私だってそれは理解している。
だけど今回に関してはどうしても私が出る必要性があった。子ども達の捕らわれていた場所にはとある魔法がかけられていた。
いくら平和になったとは言え、元を辿れば戦闘種族。結界魔法の得意なエルフには劣るものの、同族が捕らわれている状況でその魔力を辿り居場所を掴むことはそんなに難しいことではない。
それなのに今回は全く辿れていなかった。その理由はこの魔法によるものだ。この魔法は一部の者のみしか存在すら秘匿された魔法の筈だ。
そんな上位者ならば何故こんなゴロツキ共に手を貸した? この国では魔王の名において人拐いは禁止されている。この短い間だけどまだ魔王の威光は偉大であることは生活の節々に感じ取れた。平和になったからこそ、当時よりも崇められているのかもしれない。
そのなかで魔王の名において禁止された行いを魔族がするとなるとかなりきな臭い展開になってしまった。
(あの人達に事情、しっかり聞き出さなきゃな)
私は頭の片隅で今後のことを考えつつも、態度には微塵も出さず両親達の話を聞く。
「リアの隠していることは大きな波を生む、重要な事柄なのでしょう。親だからと言って無理に話す必要はありません。リアは賢い子だから私達に迷惑がかかることを避ける為に話していないのかもしれません。ですが――」
そこで一旦言葉を切るとお母様は今までにないくらい真剣な顔で、
「親となった時点で子の責任を取る覚悟など出来ています。だからあなたは話したくなったらいつでも相談して良いのよ。今回のように一人で全てを解決しようとする必要はないの。リアは一人ではないのだから」
私は母さんの言葉にハッとした。そうだ、私には親がいる。一度目の前世では当たり前にいた“家族”。
でも、二度目の長きにわたる戦いの生の中で一度目の人生に知っていたはずの家族の大切さを忘れてしまっていたのだろう。私は新しい家族が出来た。頼っても良いと言ってくれる人が出来た。私はその事に気がついて二人の体に顔を埋めて、
「ありがとう。……ありがとう」
と小さな声で呟いたのだった――。
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