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原因を知ることの恐怖

「右腕に筋力の低下が見られますね。」

しばらくの沈黙の後、先生がそう言った。

首のMRIを撮ることになった。神経が圧迫されていないかを調べるらしい。「2日後また来てください。」

その日は、そのまま家に帰った。

気が気じゃなかった。「きっと大丈夫」なのに、目の前で、起きた出来事が大丈夫って言えない不安。何か病気が見つかったら、もういつも通りに戻れなくなっちゃうんだろうか。治る病気なら、分からないより、もう、見つかってしまった方がいいんじゃないか。

私のバカな頭で、たくさん、たくさん考えた。

でも、分からなかった。どうしたいのか、どうなって欲しいのか。何を考えても、不安で、心の置き場所がなかった。考えても、どうにもならないことは、分かってる。でも、考えるしか希望を持つ方法が分からなかった。


考えてるうちに、いつの間にか病院に再び行く日になった。2日はとても長いようで、短かった。

先生は体の神経が透けて見える写真を表示しながら、

「首のMRI画像を見る限り、右手の筋力低下を説明できるような明らかな異常はありません」

そう言った。ほっとした。でも、それと同時に

「じゃあ何で?」「原因は?」「治るの?」

そんな感情がでて来た。

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