呪文の有効期限
いつ、先生とお母さん来てくれるんだろう。
そんなことを考えながら窓の外を見ていると、病室のドアが勢いよく空いた。
まさに「噂をすれば」だ。
お母さんと先生が来てくれた。やっと、やっとだ!
「結香さん、校長先生からの承諾が下りました。」
「夏希先生もOKだって!結香、ごめんね。こんなに遅くなっちゃって。」
「んーん。先生、お母さんありがとうございます。」
私は満面の笑みでそう言った。
「学校側の都合で、会える日がもう決まってます。
日付が、えぇーっと 6/4日 です。」
明後日!こう言う話は一度進めば、とんとん拍子で進む。これは、経験上の話。
やったぁ!制服を着れることが、春乃に会えるのが、教室に足を踏み入れられるのが、全部、嬉しかった。
それまでに制服綺麗にしておかなきゃ。
久しぶりに髪切りたいな。
私の中は、幸せとワクワクでいっぱいになった。
でも、久しぶりに来てくれたお母さんに、澪ちゃんのことを伝えたい。そう思った。
初めて、病院に友達ができたよ。って。居心地がいい場所も出来たんだよ。って。だから安心してね。
そう伝えたかった。伝えたかったのに。
お母さんは。
「じゃあ、また来るね!必要なものはメールして!」
と言って、足早に病室を出て行ってしまった。
何で?でも、その答えはすぐに分かった。
パートだ。
仕方ない。分かってる。私のせいだ。
今まで、お母さんが働かなくても、日自由なく生活できていた。それが、私が入院したせいで、病気になったせいで、入院費を稼ぐために、昼か夕方にパートをしている。私、迷惑しかかけてないじゃん。
前向きの呪文の有効期限はもう切れているようだった。
花弁雪です。
投稿が遅れてしまい、すみませんでしたm(_ _)m
22:00と10:00という10時違いで投稿予約を間違えてしまいました。楽しみに待ってくれていた読者の皆様、申し訳なかったです(T ^ T)
今日の22:00も予定通りエピソード42投稿させていただきますので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m




