↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
32/57

迷惑かもしれないけど。行きたい。

病室に帰ってくると、一気に肩の力が抜ける。

今は、ここが私の家。そう自分に言い聞かせる。

本当の家に帰りたいけど、我慢。

わがままなんて言えるわけない。困らせたくない。

そんな気持ちが、私の心をいっぱいに埋め尽くす。


「退学」か。

これ以上無理に学校に席を置いても無駄にお金がかかるだけ。だったら退学してしまった方が話は早い。

でも、そしたら、春乃達と学校で会えない。話せない。


ここに来てから、この病院に来てから、考えを休む暇がない。いつも何かに悩んでる。そんな気がする。

仕方がないか。だって日常がいつも通りがどんどん崩れて、無くなっていくんだもの。そりゃあ悩むことも多い。それこそ「当たり前」だ。


もう、退学のことは、お母さんとお父さんに任せよう。そっちの方がずっと楽で、疲れない。

そう思いながら、私は目を閉じた。


朝、目が覚めると起床時間5分前だった。

もう、外は明るい。今日は、リハビリあるのか。

今日もお昼ご飯は食堂行ってみよう。

「今日」のことだけを考える。

起床の合図が鳴る。看護師さんが入ってきて、体温と血圧を測る。そのあとは朝ごはん。もう慣れた生活。


トイレに行くために、ベッドから降りる。立つために、ベッドの柵を掴む。掴んだつもりだった。


「ズル!」


手が滑る。というか強く掴めない。

足も、立とうとするけど、力が入らない。

膝から崩れ落ちちゃう。あぁ、今日は動けないな。

そういう日はベッドの上で大人しく過ごさなきゃ。

これじゃ、食堂行けないや。

でも、行きたいな。そうだ。車椅子で行こう。

看護師さんにお願いして、車椅子押してもらって。

迷惑かもしれないけど。行きたい。そう思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。