EP13 慰安旅行⑥
宴会です^^
リヴァイアサンの脅威は去った。
と言うか、上目使いの勝利?なんか、私を見る目が、優しかった気がしたが・・
王様に報告。勿論、ブルックが原因とも伝えた。
リヴァイアサンがくれた、宝の箱も献上する。大いに反省してると伝える。
が、伝説の『海の覇王』を撃退した事に、大いに喜ばれ、「上目使い」の称号と、報奨金を貰えることになる。
私の二つ名「上目使いの雪姫」
全然、嬉しくない。
色々あったけど、やっと宴会に辿り着いた。
アーロン君は復活したが、マリアはルルが修理中。
マリアとルルには悪いが、先に始めることにした。
旅館ヒラメの女将は、リヴァイアサンの討伐に喜び、感謝の気持ちと、スペシャル船盛を提供してくれた。
船の部分が人魚さんだ。男どもが目の色を変える。
下半身は魚だし、上は水着を付けている。ギリセーフか?
「これ、クロマグロの中トロ。美味しいよ。それはスルメイカ。こっちはタイよタイ」
自分の腹の上に乗せられた刺身を、いちいち説明してくれる。
「お気に召しませんか?」
船盛を運んできた料理長は、柳刃包丁を2本持ち・・
「この人魚も、活造りにしちゃいますか?」
と、言う。
「私、美味しくないよ。毒あるよ。食べると死ぬよ。たまに不老不死に成っちゃうよ」
人魚は必死に拒否する。この世界、人魚は魚類扱いらしい。
「料理長。それには及ばない。この船盛、喜んでいただこう!」
「ええ、これはいい出来です。人魚はこのままで」
「ガオガオガオ」
「ドイル様は、人魚がいい、と仰っております」
うちの男どもは、満足してるようです。
料理長は、ご満悦で下がって行った。
「おっと、これはいけません。酔ってしまいましたな」
箸を、胸の水着に突っ込むギャリソン。
「ここは、どうなっているのでしょう?」
下半身の、鱗をめくるアーロン君。
「船盛の容器ってのは、持ち帰りOKか?」
人魚さんを、テイクアウトしようと考えるブルック。
私たちは、そんな男衆に構わず、盛り上がる。
「美味しそう」
私の色無垢の攻撃紋から声がする。
「雪姫、食べたいです」
氷女さんだ。小さなサイズの氷女さんが、紋から顔だけ出して来た。
聖霊たちは、大きさを自在に変えられるらしい。
小さい氷女さんは、私の肩に乗る。
「いいよ!一緒に食べよう!」
そう言うと、白い鳳凰、白い龍、白虎、白武も出て来た。
勿論、みんな、ミニチアサイズでだ。
「聖霊は、美味しいものが好きですから」
テレサの肩の上にはリーム。
テレサから箸で、料理を貰っては食べていた。
そうか、四聖獣とは言え聖霊。美味しい物が好きなんだ。
白い鳳凰は『白鳳』(ハクホウ)
白い龍は『白龍』(ハクリュウ)と言うらしい。
テーブルに乗る四聖獣に、サマンサやリアちゃん、ララちゃん達が、料理を箸であげていた。
「ねぇ雪姫、なんで従属じゃないの?」
氷女さんは、自分と同じ大きさの刺身を、箸で持ち上げながら聞いてきた。
「それは・・今の私の力は、全部マックスと白姫さんが残してくれたもの。私が努力して得たモノじゃないんだ。
だからね、せめて信頼関係だけは、自分で築いていきたいと思ってる」
白虎が、私の右肩に飛び乗った。そしてペロペロ舐める。
続いて白龍が首に巻き付く。
白武が膝に乗る。白鳳が左の肩に乗る。
「みんなも、貴女を気に入ったそうよ」
白姫さんの残してくれたのは、単なる攻撃魔法じゃなかった。
私の仲間となる聖霊たち。大事な友達だ。
「マスター、ギム様が・・・」
リアちゃんが、異常行動をするギムに気が付く。
杯をテーブルに置いたまま、微動だにせず、睨みつけている。
(眼力で割る気か?)
「どうしたのギム?盃に恨みでもあるの?」
私の問いかけに、まさかの回答が帰ってくる。
「マリアに注いで貰わない酒は、旨くない」
(うぁぁぁぁ、こいつ、頭より、味覚の方が知性がある)
「マリアが居ると、酒が旨い。だがマリアが傍に居ないと、酒が不味くなる」
聞かせてやれ、マリアに言ってやれ。
「ダメです!そんなことマリア様に聞かせたら、キュンキュン回路が、ぶっ壊れます。今度こそ入院です」
ギア族にとって、キュンキュン回路って重要パーツの様だ。
「マリアが居ないなら、俺は帰る」
マジ本気だ。マリアの重要性に気が付いた?いや目覚めたか?
「待て待て!、もう少し待てば来るから。マリアは来るから」
一応止めた。
ギムが帰っても、全然OKだけど、マリアが悲しみそうな気がした。
そうこうしてるうちに、マリアとララちゃんが来る。
ギムの目が輝いた!キツイ目が輝くと、こうなるのか知った。
「お待たせしました。マリア様復活です」
ララちゃん、ご苦労様。
「皆さん、ご心配をおかけしました」
直ったようだけど、覚悟がいるよ。
「マリア、酌を頼む」
ほらきた。
マリアは、喜んでギムの横に座り、酌をする。
「旨い!」
ギムは膝をポン!と叩き、お代わりを要求。
「マリア、一生俺の側にいてくれ。片時も離れるな」
想像以上の言葉だ!まさかのプロポーズだよそれ!
「・・・・・」
「マリア様!!」
ルルが駆け寄るが返事はない。
逝ったようだ。
幸せそうな顔つきの口からは、魂のように煙が出ていた。
ルルちゃん再度、マリアの修理のため退場。
宴会は大盛り上がり。
ギャリソンとブルックが飲み倒れた。
どちらが酒が強いか?勝負をしたようだ。
アーロン君は、心は爺、体はお子様。よい子はお眠の時間で、ブルックに寄りかかり寝ていた。
私たち女性陣は、男どもを残し、お風呂に行くことにする。
露天風呂だ!
「行きましたね」
「ああ、行ったようだな」
「寝てると、安心されましたか」
雪姫たちが宴会場を出ると、目を開けたアーロン、ブルック、ギャリソン。
男たちの戦いが始まる。
次回、男たちの戦い




