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通信販売とけもの耳ろぼっと

「あの…ぼっちゃんお願いがあるのですが…」

 大きいけもの耳ろぼっとが、急に僕の目の前に頭をだしてきた。


 僕は休みの日。座って漫画を読んでいたのだった。


「じゃま…」僕はけもの耳ろぼっとの頭を手でおしやってどかす。


「これです…」ろぼっとはタブレットを目の前に出してきた。

 表示されていたのは、通信販売のサイト。


「なんだよ…もう… 自分で注文したらいいじゃん…」


 僕はタブレットも手でおしやる。


「いいえ。このチェックマークを付けて先に進ませてくれればいいのです…」

 おおきいけもの耳ろぼっとは、再びタブレットを目の前に出してくる。


 そこには…

「私はロボットではありません」というチェックマークと、画像選択の画面がでていた。


「めんどくさいなぁ。押していいよ…」


 せっかくいいところだったのに… 漫画を再び読む。


「いいえ。私はけもの耳ろぼっとですので、このボタンは押さないほうがいいかと…

押したらエージェントが家に来て連れていかれます…」


「そんなわけないよ…もうしょうがないなぁ…」


 僕はチェックマークを入れて、画像選択の画面を見る。

 えーと信号機の絵を選択せよ…

 めんどくさい。


 ロボットではありませんのチェックだけつけて…タブレットをわたす。


「えーと…」信号機…


 まだおおきいけもの耳ろぼっとは僕の横にいる。


「何? まだなんか用?」

 僕はけもの耳ろぼっとを見た。


「あーだめでした。信号機の絵を選択したのですが、間違っていたようです。最初からお願いします…」


 また「私はロボットではありません」のチェックマークが出ている。


「わかったよ…」僕はおおきいけもの耳ろぼっとからタブレットを受け取りチェックをつけて、今度は道路標識を選択してくださいと出ていたので選択して次の画面へと進ませる。


「これでやっと超高級かつおぶしが注文できます… やっと10万円たまったので…」


「は?」

 僕はろぼっとからタブレットをうばって、見てみる。


 たしかに一本で10万円と出ていた。


 僕はキャンセルしてホーム画面に戻す。

「何するんです…」

 ろぼっとが見て言った。


「だめ。高すぎるよ…一本で5千円のでいいじゃん…」


「どうしてもですか? ご主人の言葉は守らないといけないので、だめと言われたらあきらめるしかないのです。泣きますよ…」


「だめ…」


「どうしても?」


「だめ… ところでその10万どうしたの?」


「えーと。小銭貯金です。ずっと貯めていたのです…」


「そう… かつおぶしに10万はだめ…せいぜい1万円まで…

残りは家計につかうの… わかった?」


 僕はおおきいけもの耳ろぼっとに言うと…

「ふー」毛を逆立てて威嚇するおおきいけもの耳ろぼっと。


「だめ…」


 おおきいけもの耳ろぼっとは爪をにゅーと出して顔の前にちらつかせる。

「どうしても? これで最後にします」


「わかったから… 2万円までならゆるすから… それで我慢して…」


「ふー」まだ毛を逆立てて言う。


「だめ…」


「わかりました。10万円のかつおぶし… 10年前からやっと貯めていたお金で買えそうでしたのに…」


「うそ…君はまだ製造されていないでしょ」


「これ…限定品なのです。今だけです…30%オフですよ…」


 まだあきらめきれていない…


「だめ…」


「わかりました…じゃあ4万円のかつおぶしで我慢します…」


 タブレットを操作しようとするろぼっと。


「だめ…2万円の… もしそれ以上の金額のを注文したら…どうなるかわかる?

段ボールに入れて、川の橋の下に捨ててくるから…」


「せっかくのかつおぶしをですか?」

 おおきいけもの耳ろぼっとは聞いてくる。


「君だよ… しないけど…センターへ持って行って回収してもらうから…

それとも鋳物工場に行って溶けた鉄のプールのそばまで行ってもらうよ…」


「わ。わかりました。じゃあ確認してください。2万円のかつおぶしです。注文OKしてください」


 僕はボタンを押した。


 そしてとぼとぼとおおきいけもの耳ろぼっとは部屋を出て行った。


 ☆☆☆


「やりましたよ…」大きいけもの耳ろぼっとはナースのけもの耳ろぼっとに言う。


「ほら…うまくいったでしょ」


 わざと高いものをちらつかせて、2万円のかつおぶしを買わせる作戦だった。


☆☆☆


 2日後。かつおぶしは無事に届き、とってもおいしい、おだしがきいているお味噌汁が夕飯に出てきた。


「さてと、私は何を買おうかしら… この精密工具セットとかいいかも…」

 注文をしようとしたとき、また「私はロボットではありません」のチェックマークが出てきた。


「また? めんどくさいわね。もう古いのに… 今の時代ロボットも通信販売で物を購入する時代なのに… あなたが押してよ…」

 ナースのけもの耳ろぼっとが大きいけもの耳ろぼっとに言う。


「いやです。エージェントにつかまったらどうするのです。噂によると、3丁目のろぼっとは連れていかれたと聞きました」


「そうなの?」


「ええ。そうです… 外出中のことです。そのろぼっとは、バッテリー切れで動けなくなったので… センターの人が迎えに来てくれただけですが…」


「そう…」

 ナースのろぼっとは坊ちゃんのところへと向かった。


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