表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/26

けもの耳ろぼっとと停電の話

 あさ。

「電気つかないね」僕はろぼっとに言う。

 トイレに入るときに電気がつかないので気が付いたのだ。


 おおきいけもの耳ろぼっとは「昨夜の台風が過ぎた後でしょうか。風が強かったので、送電線がやられたのかもしれません。ぼっちゃん。トイレの水はきちんと流してくださいね。大きいほうはくさいので…」


「小だよ…」僕はおおきいけもの耳ろぼっとに言い、用をたした。


☆☆☆


「ところで今日のごはんですが…シャケフレークとシーチキンとおかかとさんまの缶詰でいいですか?」

 おおきいけもの耳ろぼっとが言う。ネコミミモードだった。


「いいよ。それで…ところでごはんは炊けるの? というかあるの?」


「いいえ。ごはんは水につかったままです。炊けてません。生で食べますか?」

 おおきいけもの耳ろぼっとは炊飯ジャーにおたまで生の米を茶碗によそおうとする。


「生なの。じゃあいらない。君は食べれるの?」

 僕はおおきいけもの耳ろぼっとに聞いた。


「冗談です。パンを生で食べるのなら食パンがあり、バターとジャムをつけることができますが…

いかがでしょうか」


「じゃあ。パンで」


 僕とおおきいけもの耳ろぼっと。それとナースのけもの耳ろぼっとはごはんを食べる。


「言うことがあります。バッテリーが60%までしか充電されてませんので、回復するまで家事が終わったらスリープモードになりたいのですが…」


「あたしもです」


「そう… 隣の太陽光発電のうちへ行って充電してもらったら? 何かおすそ分けを持って行って」


「そうですか。じゃあ。シーチキンの缶詰を100個もっていきましょう」


「そんなにいらないと思うよ…」


 僕は学校へ行く準備をして出かけようとした。


「いってらっしゃい」おおきいけもの耳ろぼっとは玄関で言う。


 ……

 

 で。停電なので小学校は休みだった。

 なんで教えてくれなかったの?


 僕は家へ帰ることにした。


 信号機も止まったまま。


 車も動いていない。だれも通勤していない。

 ずっと前の法令で一定以上の台風の後はなるベく家で休むということになっていた。

 電車や交通機関も最低限動かす運用になっている。

 少子化が影響しているからと学校で習った。

 ロボットによる自動運転が普及し、かなりの部分が自動化されているが、災害などの後は電力不足で急に止まったりするため、人がロボットの代わりに動かすものが増えるためだ。


「ねえ。なんで教えてくれなかったの?」

 僕は家へ帰り、中にいるはずのロボットに言う。が、誰もいなかった。

 きっと隣の太陽光発電のある家へ行ったのだろう。


 僕も行くことにした。

 お向かいの家では車から電気を取得していた。

 旦那さんも家にいる。


「おーい」

 僕は太陽光発電がある家へ訪問した。


 おおきいけもの耳ろぼっととナースのけもの耳ろぼっとはいなかった。


 近所の人が集まっていた。


「ああ。ちょうどいいところに…あなたも聞いていったら?」


 近所のおばあちゃんが言う。


「何?」

 まわりに置いてあるものを見た。


「停電時に身近なもので明かりを作る方法を説明していたの。あたしの家ばかり頼りにされても困るしね。夜になったら明かりが必要だし…じゃあこれ」

 太陽光発電がある家に住んでいる奥さんは、旦那さんからいろいろ教えてもらっていた。


「コップの中に小さいLEDライトを入れて、上から水が入ったペットボトルを乗せるの。

そうするとLEDライトの光がペットボトルの水で拡散されて明るくなるの」


「へー。こんなの学校で習ってないよ」僕は言う。


「そうね。じゃあ次。あなたのけもの耳ろぼっとが大好物なツナ缶。

ツナ缶のオイルが燃料になって明かりになるの。やってみるわね」

 と奥さんはキリでツナ缶の表面に穴を開けて、綿の紐を取り出してきて、こよりにして缶にさしこんだ。そして十分オイルがしみてきたころ、こよりに火をつけた。

 するとツナ缶がランプになった。


「ほお。ツナ缶がランプにね」

「勉強になったな。おい。家にもあったかな」

 と以外に明るい。


「へー。うちのおおきいけもの耳ろぼっとに教えよ。家に大量にあるし…」


「あと。食べもの。昔からあるカップラーメンなんだけど…お水を入れて60分待つと食べることができるの。結構ふやけるけど…」と奥さん。

 事前に60分前に作ってあったカップラーメンがあった。


 物はカップヌードル。醤油ヌードル。チキンラーメン。ワンタンメンがあった。


 チキンラーメンを手渡される。お水から作ったのであたたかくはない。

 けれども食べてみると食べることができる。 

「へー。非常時にはいいね。チキンラーメンを箱買いして、ペットボトルのお水があればいいのかも」

 僕は西暦2102年現在にある賞味期限無限の食材のことを思い出した。卵とか、特殊包装されているお肉とか。卵はじゃっかん生でも食べることができそうだが、結構無理かも。お肉も調理が必要だし。


 そのときおおきいけもの耳ろぼっととナースのろぼっとが太陽光発電がある家に入ってきた。

「ここにいましたか」

「結構重いです」

 けもの耳ろぼっとの背中には大きい太陽光発電用のパネルを背負っていた。

 ナースのほうのロボットも同じだ。

 太陽光発電のパネルだが効率が良くなっている。


「なにそれ」僕は背負っているものを見た。

「だから。自分の電力は自分でまかなうことにしたのです。だから借りてきたのです」

「そうです。昼間の分の充電で夜も寝るまで持ちます。さあ家で簡単な調理もできます」


「簡単な調理?」


「はい。ツナ缶を開けてお皿に盛るとか。おかかをお椀に入れてお醤油と混ぜるのとか」


「そんなの僕でもできるよ」

 1秒でつっこんだ。僕はおおきいけもの耳ろぼっとのボタンを押した。

 ボタンを押したが耳は別のものに変更できなかった。


「今はネコミミから変更できません。電力が回復するまでおあづけです」

「です」


 そう。

「あ。ところでさ。ツナ缶でランプができるの知ってた?」


「ランプですか? 私がツナ缶を食べてそれをエネルギーに変換して目から光を出すのですか?

いちおうできますが… やりたくありません。自分の目ですが、まわりが見えなくなるので」


 と言った。このろぼっと。おばかなのかな。


「あたしは、体温調節機能を使えるので、冬は体温高めにして湯たんぽに。

夏の暑いときは冷却能力を増やして、抱きついたらひんやりモードにできます」

 とナースのけもの耳ろぼっとは言う。


「ああ。それいいね」


 そんなわけで。隣の奥さんからいろいろ教えてもらったのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ