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ゆるふわ♡キャンバス学園!  作者: 万丈トオル(ソロリスト)


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2/7

第2話「あわわ!? 二人きりは聞いてないですぅ…!」



 ――静かだ。




 昼休み。




 さっきまで騒がしかった教室は、嘘みたいに人がいなくなっていた。




(……なんでだ?)




 俺は、ぼんやりと辺りを見渡す。




 和泉はどこかに行った。


 芽衣咲もいない。


 時雨は……たぶん誰かに連れて行かれた。




 そして――




「……あわわ」




 目の前には、桜森未珠さくらもりみみ




(……なんで二人きりなんだよ)




---




「え、えっと……」




 未珠はそわそわしながら、弁当箱を抱えている。




「き、今日のお昼……その……」




 顔が赤い。




 めちゃくちゃ赤い。




「よ、よかったら……一緒に……あわわ!」




---




(……これ、断れる空気か?)




---




「……いいよ」




 そう言うと。




「ほんとですか!?やったぁ……あわわ!」




 一瞬で笑顔になる。




 ……分かりやすいな、この子。




---




 二人で席に座る。




 弁当を開く音だけが、やけに大きく聞こえる。




---




「す、すみません……急に……」




「いや、別にいいけど」




「その……ひ、一人で食べるの寂しくて……あわわ」




---




(……可愛いな)




---




「じゃあ俺も助かった」




「えっ?」




「ちょうど一人だったし」




---




「……」




 未珠が、少しだけ固まる。




 そして。




「……えへへ」




 小さく笑った。




---




(なんだ今の)




 ちょっと、ドキッとした。




---




「そ、それで……これ……!」




 未珠が弁当箱を差し出す。




「よかったら……食べてください……!」




---




「え、いいのか?」




「はいっ!一生懸命作ったので……あわわ!」




---




(手作り……?)




---




 一口食べる。




---




「……うまい」




---




「ほ、本当ですか!?よかったぁ……!」




 目をキラキラさせる未珠。




---




「料理、得意なのか?」




「い、いえ……まだまだです……!あわわ!」




---




(いや、普通に上手いだろ)




---




 その時。




---




「……あ?」




 窓の外から、妙な音。




---




 ガタッ




---




「ひゃっ!?」




 未珠がビクッとする。




---




 見ると。




 校庭で、何か揉めている。




---




「……ちょっと見てくる」




「えっ!?ま、待ってください……!」




---




 二人で窓の近くへ。




---




 そこには――




 上級生らしき数人と、誰かが言い争っていた。




---




「……面倒そうだな」




---




 関わる気はなかった。




 だが。




---




「……あの人、困ってます……!」




 未珠の声。




---




 その表情は、さっきまでと違っていた。




---




「……助けたいのか?」




---




「……はい」




 小さく頷く。




 でも――




 手は震えている。




---




(……この子)




---




 怖いのに。




 それでも、見て見ぬふりができない。




---




「……分かった」




---




「えっ?」




---




「行くぞ」




---




「えぇっ!?あ、あわわ!?」




---




 俺は立ち上がる。




---




「こういうのは、早い方がいい」




---




「で、でも……!」




---




「大丈夫だ」




---




 振り返る。




---




「一人じゃないだろ?」




---




「……!」




---




 未珠の目が、少しだけ大きくなる。




---




「……はいっ!」




---




 二人で、教室を飛び出した。




---




 癒し系ヒロイン


 でも、優しさは本物




---




 怖くても、踏み出す




---




 それを支える主人公




---




(これは――)




---




 ただの“ほんわか日常”じゃない。




---




 ちょっとだけ、心が動く物語




---




(続く)

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