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逃避王の未来創造(アブニール・ファブリケ)  作者: 酉真菜
伏線回収準備よき()
26/60

*Fool*

エイプリルフール企画第二弾です。

「男っていうのはそもそもエロいもんだよ。エロくない奴なんていない。」


えっ?まって、先生…。女子に対してなんの話してるんだよ…。ていうか、そもそもなんでこんな話になった?どういう経緯で?


「いや、女子だってエロい奴はいますよ。まりとか伶奈とか。ねぇ?」

「そうそう。」

「そういうもんなんだねぇ。」

「そうなんですよ。」


まじか…。伶奈が?いいこと聞いたわぁ…。イギリス来て収穫あったわ…。他にもいろいろ聞けるかもしれないな…。


「ね?男子って、エロいもんしょ?松本くん。」


は?…。待って、俺?なんで俺?…近いからか…。てか、え?まじで?俺ってもしや、なんか話に加わりたそうな顔してた、先生?なんか言わなきゃまずい。やばいやばい…。


「まあ…まあ、ハハハ」

「実際、男=エロいと言っても過言じゃないんだよね。」

「男子ってそうだよね。」


なんか言わなきゃ。なんか上手いことを…。


「じゃあ、俺は変人だから、変態ってことだな、あはは。」


その瞬間、周りの空気が凍りついた。いや、実際はどうかわからない。どういうことなのかわからなかったかもしれないが、俺にとって周りの少しの沈黙は絶大なダメージ力を持っていた。まずい。まずいことを言った。また変だと思われた。それも、好きな田中の前で…。俺はどうすれば…。田中、嫌いにならないでくれ。この後、俺はどう会話が続いたか覚えてない。何かしら続いたと思うが、俺には罪悪感というか、失言感と後悔が重くのしかかり、頭が真っ白になったままバスの中を過ごした。とにかく今はあんなに喜んでいた田中の隣が嫌で早く逃げたかった。早くバスの到着を望むばかりだった。


「ホテルに着きました。隣の人が寝ていたら、起こしてください。」

「ほら、増田起きて。着いたよ」

「うん……わかった。」

「この後、まずバス降りて、自分のカバンを受け取ってください。そして、小林先生から…」

「小林です。バス降りたところに立ってます。」


あーあのさっき話してた先生か。


「鍵をもらって、自分のカバンを自分の部屋まで運んでください。そしたら、15:30にrestaurantに来てください。あっ、そういえば、時計はイギリス時間に合わせといてください。イギリス時間で15:30です。」

「じゃあ、どんどん降りちゃって。」

「増田、俺らの部屋番号何か覚えてる?」

「確か132じゃなかったけ?ほら、このしおりに132ってある。」


15:30になり、生徒たちがrestaurantって書いてある部屋に来た。そこでオリエンテーションをやるらしい。


「まず、班決めを行います。turtle teamと duck team, hippopotamus team, です。これから、このチームで行動や、ゲームをします。」


どうか、田中と同じチームになりますように。どうかお願いします。どうか…。


「hippopotamus チーム、6L松本…」


どうか来て来て、お願いします。


「6F田中…」


キッター。よしよしやった。俺は運がついてるな。サイコーだわ。これは楽しめそうだな…。男子4人、女子3なんなんだな。


「これからチームごとの対戦ゲームをします。このオリエンテーションゲームで勝ったチームには、1ポイントあげます。ポイントが貯まるといいことあるかも…?その後、イギリス人の大学生が来て、そのチームごとの担当になります。そのゲームはラムネリレー。この輪っかのラムネを口にくわえた楊枝で受け渡してもらいます。チーム全員回ったら座ってください。手は使っちゃダメですよ。」


どうやら、穴空いたラムネを楊枝でリレーしていくらしい。おっ?待って、これは田中と隣あわせになれば、顔を見合わせられるし、一個飛ばしになれば、間接キスもできる。これは期待できるな!順番は自分たちで決められるのか。いや、でも自分から俺ここがいい、とか言えないし…。


「じゃあまず順番決めようか。」

「どうする?」

「とりあえずこれでいいんじゃね?」


よしよし、せかされて適当に女子と男子の間に入ったぞ。これで、どっちの可能性もある。2/3の確率だ…。いける!女子の順番が決まれば…。

こういう時、運命というものは残酷にもその1/3を引き当ててくるものだ。なんと、田中は列の最初になった。つまり、田中→女子→女子→俺→男子→…これじゃどっちの可能性もないじゃん…。なんで…。レースが始まった時、田中は最初自分で調節できるから結局ラムネに彼女のくちびるは触れることはなかった。

この後、合宿中いろんなことがあった。結構俺は頑張ったと思う。隣に座った大学生とかに折り紙を教えたり、いろいろ話したり…。真面目な性格だから…いや、田中に見せたかったっていうのが大きいだろう。そして最終日、そんな頑張りから別れのスピーチを頼まれた。スピーチをし、持って来たうちわ型手紙に前日の夜に遅くまで書いた大学生への手紙を一人一人渡した。もちろん、この合宿に参加して収穫は大いにあったと思う。だけど、恋の進展はなかった。新学期になるまでお預けのようだ。

この続編(始まりはもう少し後のつもり)は新シリーズで!

新シリーズをお楽しみに!

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