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3話【反撃】

「ウルメ王女様…あの黒いの怖いよ!」

泣きついてくる小さな小さな住民達。

「そうね…あの人は此処とは違う所から来たからおやくそくもくらしも違うんだよね」

友人を亡くし泣いているシュウテ優しく頭を撫でてやり何とか皆の心を元気づける。

ユマは

「ウルメ王女様、皆見つからない為に暫く立て籠もる場所を考えないと…」

帽子をかぶった糸目のシルイは喋ることができない代わりにウンウン頷いている。

「…確かに…皆、王宮に行こう。私についてきてね」

目立つだろうが私の魔法があれば結界は貼れるはず。

――――

愚かだ。一塊になるだなんて。

ゆっくり死角から現れるグランに咄嗟に盾になるように杖を向ける。

「皆、私の後ろに!!」

「王女様!気をつけて!」

悲鳴をあげながら逃げ惑う住民達。

「シュウテ!皆が怪我らかわりに回復お願いね!」

「は、はいっ!」

簡単な結界を張りウルメはお菓子を大量に放出した。

グランはお菓子なんてものは知らない。弾丸かと思った飴玉は確かに高速で当たると痛いが予想より脆い。

「…フン」

燃やすと甘い香りがするうえにネバネバし始める。

内心グランは見下して舐めていた。この世界の奴らは戦うことを知らない。おそらく目の前の王女を除けば。

だがその余裕も一つの誤算により崩れる。

可愛いものを知らないこと。

「ぬいぐるみ!」

大量に盾や目眩まし、拘束のためにぬいぐるみを出す。

「…驚いたな、肉盾を使うように見えないが…」

グランは目の前のぬいぐるみ達と住民の区別がつかなかった。どちらも平和ボケした矮小な生き物にしか見えない。

切り裂くが中身の綿が広がり首を傾げる。

「何だ…この…布?」

どちらがどちらなのかどうしても見分けが付かないなんて。

「…隙が見えた」

戦いに特化しすぎてそれ以外の認識が弱いんだ。


だがしかし王女は悪い子を懲らしめるくらいしか最近動いていなかった。

この世界に力を借りようと杖に力を込めた。

この世界から力を借りることで少しだけ世界を操ることができる。

王女の力の根幹でありこの世界を守る為のもの。

ウルメはグランの周りの重力を重くした。

グランが地面にへばりつくように倒れて歓声が上がる。

しかしそれで安心はできない。

更に岩をワープで出現させ叩きつける。

激しい音が鳴るがさして大きなダメージではなさそうだ。

重力を押し返すように立ち上がりこんなものかとでも言いたげに岩の破片を振り払う。

「…まだ終わってないですよ」

ウルメは次の攻撃の体勢に入った。

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