『第二次審査』〈その3、ハーレム証明〉
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さて、問題の『3題目』だ───これが終わった後、それぞれ『投票』すると言った流れなのだが、この3題目に関しては『オズバーンさん』の独断にて決まった『お題』だ
「最後のお題は『自身が賞金にふさわしい
ハーレムである証明』だ!」
◆【3題目】
「抽象的ですね」
「むしろお前らのは堅すぎんだよ
馬鹿な大会なんだぞ?名前からして」
『ハーレムである証明』か───最も自由度の高いお題になったな。一見簡単そうなお題ながら『比較』の存在しないため、先の2題の様な判断基準は設けられないのが難しいところだ
「…幸せって何なんでしょうね」
「ノルが何か覚りかけてる!?」
◆【内容が濃い】
第一次審査から時間が経っていると思いきや、ここまでで漸く1時間と少しとあって最早その手の魔法による干渉を受けているのではないかと錯覚をする───『遮光魔法』以外はこの空間にはもたらされていないことや、仮面にそれらしい『素材』や【スキル】はつけられていない
『雰囲気』恐るべし
◆【動きあり】
先ず動き出したのは『ラムウギルド』からだった。その行動は5人で身体を寄せ合った姿勢からの『接吻』擬きだった───シンプルにして、大胆な選択に会場全体が阿鼻叫喚に包まれた
「辛いッ、心が抉られるようだっ!」
「これ以上、俺たちの傷口を広げないでくれ…」
「羨ましいよ〜畜生」
観客の色とりどりの『苦しみ』が気の毒で仕方ない───しかし、やはりと言ったところか
「あれ、ハーレムじゃないですね」
◆【冷ややかな態度】
「そうだな…」
オズバーンさんが冷めた口調でため息混じり言った───なんだかんだ言いながら『あのハーレム』を推していた人物だ。それが『ハリボテ』と分かったなら落胆するのも無理はなかった
「嫌々するなら、それはもう『黒』だ」
支持していた一点が『ラムウギルド』から離れた───会場の嫉妬とは裏腹にオズバーンさんは静かに怒りを滾らせていた
◆【てんてこ舞い】
「アンナ!起きなさい」
「もうムリ、眠いヨォ」
「ガモンさん、お疲れ様です」
「あんがとさん」
最早勝ちの目を放棄した行為だった。しかし、どこか落ち着く空間に会場もどこか『和やか』な雰囲気に包まれ始めた───ハーレムというより『家族仲』と言ったところだろうか
「良い…」
「あの、小さな労いが…」
「流石に眠気には勝てなかったか」
観客席は完全に親戚の叔父叔母目線だった
◆【道具店】
最後まで動きがなかったのは意外にも『道具店』だった。会場もその様子に野次が飛ぶわけでもなく、罵声が飛ぶでもなく、ただ沈黙で応えていた───先の2つのお題で『証明済み』だった
「…」
その時、ゼルファンさんが動いた。ミーラさんに近づき頬に口付けをし、エルダさんには額に軽く口付け、フィオラさんには抱擁を交わす
◆【拍手】
「なんて、幸せそうなんだ…」
「漢だよあんた!」
「幸せにな!こん畜生!!」
始まった時の罵倒、罵声大会は何だったのか───掌返しの祝福の拍手が会場に響き始めた。お祝いムードの中、たった一人だけ納得のいかない人物がいた
「…ッチ、行くぞお前ら」
『グダス・ケントール』は踵を返すと『仲間』を連れて会場から足早に去っていく姿があった。ここで逃すべくもなし───優勝者は明白故に『支援詐欺』を働いたものを捕まえるべく『審査員』一同もまた会場から去ることとなった




