『第二次審査』〈審査員への無茶振り〉
◆◇◆◇◆
「…」
「ノル、どうしたの?」
「10組目の脱落に意気消沈と言った感じです…」
わかってましたけどね。400点だからと言って最大点数で敗退してるのは知ってましたけどね───本日2枠目の『宣伝効果』狙いの人達と分かっていて尚、あの幸せは第二次審査ものだった
◆【結局は一次落ちでも『幸せ』の体現だった】
さて切り替えて、行こう。次は『第二次審査』か───『お題』に沿った内容をどの様にこなすかの内容だ。お題は審査員が決めるとのことでここに来て初めてブライトネスさん以外の『声』を聞くことになった
「おい、4組目は何で300点前後なんだ?
どう見てもハーレムだったじゃねぇか」
男性の声だった。調子の良い声だった
「重婚推進の大会として申し分ないと
思ったのですが、何処か不自然な点が
目立ちまして」
女性の声だった。圧のある凛とした声だった
「私も同意見です」
女性の声だった。人を諭す様な優しい声だった
「私は『新婚応援』や『若者融資』と言った
観点から見ての採点でした」
ブライトネスさんも前の3人同様に採点方式を述べたので僕もそれに則って発言した
「『幸せのお裾分け』がこの大会の
宣伝文句だったのでそちらに重きを置きました」
◆【全員聞いたことのある声】
休憩時間中に第二次審査の『お題』を考えることになった───時間は半刻とあってどうしたものかと全員が頭を回転させる
「早速、お題を考えましょう皆さん」
「つったって、ハーレムってどうやって
証明するかって話だろ?」
「ですね…」
「聞いたことありますが
窮地の時こそ人の本音が出ると」
「ここで何が窮地になるんだよ…」
「誰かそれらしい【スキル】を持っていますか?」
「俺は戦闘系しかないな」
「私も剣術やら支援程度で」
「私は回復系が主に…」
「短剣術と風を起こせるくらい」
「僕は魔法を少々」
「使えそうなのないか?」
「…できることといえば『目眩し』と『巨石』を
生み出すくらいですが危険性があります」
【陽光】や『石弾100』を突然出現させたなら驚くことはあるが、役に立つかは不明だ
「分かりました。ひとつは
咄嗟の状況ということで
お題のひとつとしましょう」
人を諭す様な声の審査員さんの声が弾む様な抑揚でお題を一つ決めた
「ちょっと楽しくなってます?」
「え!?何のことですか」
◆【2題目】
お題が一つ決まってから『あゝでもないこうでもない』と悩むこと───5分『2題目』にしてアイデアの枯渇に直面した
「3つも考えるのってかなり難しいですね」
「ハーレムって言葉を考え過ぎて
嫌になってきたぜ…」
「…手札が少ないのが悲しい所ですね」
「…あ!こういうのはどうでしょう?」
麻袋を持ち上げブライトネスさんに渡した。ブライトネスさんには伝わった様で「暑いしピッタリ」と2題目は決まった
詳しい説明をすると『納得』してくれたと同時に凛とした声の人が声を掛けてきた
「お二人は知り合いかしら?」
「実は2人してここの報酬に釣られた口でして」
「なるほどね…」
◆【3題目】
残り5分───どうしてもお題が決まらず頭を捻っていると『調子の良い声』が叫んだかと思えば相談もせず『お題の3題目』を書いて提出してしまった
「ちょっと!いい加減じゃない?」
「あのな?こういう時は適当でいいんだよ
真面目か!あんたらは」
「家長からの依頼だし」
「友人の頼み事なもので…」
「報酬のためだし?」
「依頼は依頼ですので真面目にやるべきかと」
「お前ら揃いも揃って真面目かよ」
◆【休憩時間が終了し、第二次審査へ】




