『ハーレム自慢大会』〈やはり下世話の極〉
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外径の大きな円柱を民家3階から4階建ての高さから斜め下へと1階ほどの差を設けて切ったような見た目───内側に長い席を並べた『セメント造り』の建物
本来『人対人』或いは『人対何か』を闘わせることでその勝敗に一喜一憂する娯楽『闘技』───それを観戦するために設けられた『施設』がここ『闘技場』である
とは言え、一般開放日は血生臭さを抜きにして、子供達がはしゃいだりするくらいには普通の建物である───所謂『公園』と呼ばれる場所だ
◆【会場到着】
「人多いですね」
「だねぇ〜何でこんなにいるんだろ?」
「…」
耳をすませば聞こえてくるのは『興奮』『喜楽』などから『嫉妬』や『憎悪』『怨嗟』等まで様々だった───他人の幸せを楽しもうとする人から下劣な楽しみ方をする人もいる様だった
「人の本質の淀みって感じだね。いずれにしろ
ハーレム自慢大会が楽しみって様子です」
「皆んな暇なのかな」
急に毒吐くブライトネスさんに笑いを禁じ得なかった。しかし、この人混みは300年も続いていることが伊達ではないことを示していた【1204】
◆【受付を済ませ審査席に腰掛ける】
「何これ?」
「仮面ですか」
目の位置と口の位置に穴が三つ空いた仮面を渡され、着けるように言われた。特に怪しい特性があるわけではないが何とも無機質な仮面に思わず苦笑が溢れ───続き闘技場の席にズラリと並ぶ無機質な同様の仮面集団に思わず笑ってしまった
◆【1209】
審査は2段階。本年度の参加組は10名───第一次審査ではお披露目会。衣装の着飾り、容姿の祭典、武芸披露など。自由な内容でアピールをするのだとか
そして第二次審査は第一次審査での合計点数が高い上位3組が改めてお披露目会を催すのだとか───『お題に沿った』内容をどの様にこなすのかが必見とのこと。これは確かに人が集まるわけだ
娯楽として『武芸披露』はかなり見応えがありそうだと感じた一方で依頼は依頼───配られた点数用紙なるものに目を通すと不思議なことに気がついた
「男性の項目がない…」
異なことに女性の項目しかなかった
◆【嫌な予感は続く】
嫌な予感を感じながら会場が朝の真っ只中だと言うのに暗闇へと転じることになった───『遮光』の魔道具とのことでかなりお金の掛ようが伺える
「待たせたな者どもよ!」
などと思っていると一筋の光が差し、舞台のど真ん中で両手を掲げる『ふくよか』な人物を照らすように光が広がった
体型からペペロ侯爵ではないのが分かったが『かの方』がこの大会の進行役なのだろう───観客を盛り上げ始めたのだが、その火つけの方法が何と言うか『下世話』だった
「今宵も10名の裏山…命知らず共が集結した
彼女自慢をして賞金百万リアを貰っちゃおう
とか言う不届きな連中だ!」
「許さねぇ〜!」
「ざっけんなヨォ!!」
「さみぃ〜」
会場が盛り上がる。何だろう…宣伝文句を信じた僕をぶん殴りたくなってきた
「そんなクソッタレな連中に思う存分
ストレス発散をしてってくれて構わんぞー!」
この様な盛り上がりに心揺さぶられることは十分あり得るも『その内容』にイマイチ乗れない僕と隣席のブライトネスさんだった
「ごめん、ノル…こんな大会だったなんて」
「僕も報酬に乗せられた口ですので
依頼の完遂だけを考えて行きましょう」
「最悪だよぉ…」
これじゃあ、本来の趣旨で観戦している人は数が少なそうだな。幸せが黒猫の気まぐれが如く目の前を通り過ぎていっているのがわかる程に『怨嗟』ひしめく状態へと変異を遂げていた
「ハーレム自慢大会、開演!!!」
「「「うぉお〜!!!」」」
◆【この人達のモチベーションは何処から】




