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『7層の緑地帯』〈黄金の森〉

◆◇◆◇◆


 ゾンビを10数体【浄化】し、レベルの上昇を受けたのか【994】までLPが上がったものの、以前として目標値には遠く及ばないものだった


 ゲートキーパーの失せた今、ゾンビは脅威足り得ないもののながら、それと同時にレベルの上昇があまり宜しくない様に思えたため進むことにした


◆【7層】


 いつも通り長い階段を降りる中、6層で感じていた苔の匂いが、爽やかなものに変わった。不思議に思いつつも、下へ下へと向かう。果物や花の『それ』とは違う───『ただ爽やかな雰囲気』のそれは次の層の大雑把な形を僕に伝えていた


「…えぇ」


 誂え向きに太陽の様なものが空の様な天井から光を垂れ流しており、木々はそれ目掛けて背伸びを続けている───そこは森だった


 人工物の一切存在しない。唯一存在するのは『背後』にある6層に戻れる昇階段ばかりだ


◆【緑溢れる空間】


 少し散策して分かったことといえばこれらが『幻覚』や『幻惑』の類のものではないことだった───天井にある『それ』や木もそこに存在しており、実際に触れられる上に太陽光すらも『本物』だと感じた。何とも不気味だ


 そしてたまに見かける『チラつき』は昆虫のものだった───体色が黄金色をしており、角度によっては光を反射してくるといった見た目だ


「…」


◆【鑑定眼】


 名前:ゴールデンビートル

レベル:60

スキル:【斬撃耐性B】【刺突耐性C】【純化】


◆【1099】


 向かってくる敵を【紫電】で倒すとレベルは上がる。しかし、問題があるとするならそれ程効率がいいものではないという点だ───積極的に向かわないため効率が悪いとも言えるが


 体色が迷彩を有さない理由。隠れる意味がないということ。ただそれだけで『捕食者』がいない。もしくは『それ』すらも食い殺せるであろうことが分かった。事故は避けたいものだ


 倒した敵を麻袋に詰めながら帰る準備を始める。食料を持ってきていないのがやや尾を引いている感じがするが魔力の持ちがイマイチだった───得物を改めなければ行き詰まることになるだろう


 加えて、このままでは行って帰るだけで探索の時間が碌に取れないため、どうにかしたいところだ


『武器の新調』と『移動手段』この2つをどうにかしようと思った


 それにしても絵の具で塗られたのかと見紛うほどの美しい黄金色というのもかなり変な感じがするがそんなことをする酔狂な奴は居ないと信じたい───そもそも迷宮の中であることを一瞬忘れるくらいにはこの空間は『自然』に溢れていた


「…」


 しかし、迷宮内であることを思い出させる様に『黄金』もしくは『白銀』色の『あれやそれ』が視界をチラつく様は喧しいことこの上なかった


「…何かな」


 緊張を削ってくる。強制的に『リラックス』させてくる辺り『擬似太陽』は本物に似せているが詰まるところ、『罠』の類なのだろう。さっきから陽気な気分が湧いてくるのが煩わしく感じる


◆【霊感が働く】


 上がろうとした瞬間、この擬似太陽を相殺する様に何だろうか。視界のチラつきとは別に『不快感』?の様なものを感じた───言うなれば『蜘蛛の巣』に誤って突っ込んでしまった煩わしさがある。害はないものの身体を微妙に刺激してくるそんな感覚だ


「…」


 取り敢えず2層に向かうべく歩き出した

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