『サシャル・オズバーン』〈学友〉
◆◇◆◇◆
残り『3日』───今日はマリアさんとアマネさんは学校を休んだ。僕は学校の授業を受けつつ『ルーナの魔導書』の解読を続けていたものの最初の1ページから不穏な空気が流れ始めた
「…」
騙された?───受け取った魔導書は言うなれば『日記』。先代聖女の手記だ
聖女ルナの母親にあたる人であり、『死印からの帰還者』だ───嵌められたか?そう思いながらも『帰還』の手掛かりがあるかも知れないと日記の解読を進めた
◆【昼食時】
食事をとってから『ギルド』に向かうことにした───昨日と同じ時間に到着するにはやや時間が早過ぎるというものだ
「よおノル。この後用事あるか?」
「オズバーンさん…」
昨日の一件から何かと絡んでくる同級生───サシャル・オズバーンさんが椅子を抱く形で向かいに座った
「昨日はあの後エルナ先生に散々投げられてよ?」
「また、ご褒美ありきの授業でしたか?」
「いや、その代わり投げられる時に
担ぎ上げられて、天国だった」
オズバーンさんが言わんとしていることが分かった。身振りから背負い投げを受けたのだろう───両手で行動を制限し、背中全面を使って相手をぶん投げる。そんな技の都合上、接触部位が多いことは想像に容易いものだ
「鍛えてるからかな?硬いけど
弾力のある硬さっていうか…」
「感想は聞いてません」
◆【オーディンギルドへ】
「なんでついてくるんですか」
「え?用事があるか聞いてなかったからよ?」
「…この後ギルドで人に会いに行くんです」
「お前ギルドに入ってんのかよ!すげぇな」
「…どうも」
【719】素直に褒められると照れるな
「遊ぶ金って、質じゃねぇよな」
「色々ですよ。食事、土地代、税金、学費
趣味と仕送り積立…」
「待て待て待て!食事や趣味と学費は分かるが
土地代に税金?仕送り積立??」
「色々あるんですよ」
「それを色々だけで済ませるのは違うだろ」
◆【オーディンに到着】
「その次男碌な奴じゃないだろ」
「ですが血を分けた兄ですので…」
「お前真面目じゃなくて馬鹿真面目だな」
「?」
雑談をしながら気がつけばギルドに着いた
◆【総合受付にはローラ】
「ノルさん、お待ちしておりました」
「遅れましたか?」
「いえ、お二人とも早い位です」
2人となると、件の人は既に来ているのか
「アンナ?受付お願い」
「はぁい」
カウンターの向こう側、他の受付嬢にローラさんが声を掛けると手振りで『下層』に来るように言われたので僕もオズバーンさんに声を掛けた
「ではオズバーンさん、長くなるかも知れないので
先に帰って頂いても構いませんので」
「そうだな。暇ができたら付き合えよ?」
「構いませんが、何処にですか?」
「…」
「?」
オズバーンさんが受付の方を見て僕に耳打ちをしてきた
「まぁ、色々だよ。男の楽しみ」
「…はぁ」
背中を叩かれた。色々ってなんだよ
「お姉さ〜ん」
かと思えば総合受付の方に移動してしまった。悪い人ではないだろうけど、なんというか───足と手が早いという印象を受ける人だなと思った
◆【オズバーンさんと交流を深めた】




