【大賢者】【L】【ー】
◆◇◆◇◆
柔らかい何かが肋骨の下側を圧迫した。腰のあたりに回された手が僕を絞め、続き僕を『抱きしめた』───彼女の頭が僕の鎖骨付近にある
◆【1833】
「ブライトネスさん??」
唐突な行為に頭が半ば思考を放棄しようとする
「ノル…【大賢者】使って見て」
「え…それは」
「良いから、早く…」
まっすぐと見つめてくる瞳
「分かり、ました」
何か確信があるのだろうか。心臓の鼓動が喧しいほどに速くなる『恐怖』か『興奮』か。僕は渋々ながら【大賢者】を使うべく───『問うた』
◆【少し頭に違和感がありつつも】
『【賢者】僕の将来はどんな風なの』
それが最初の問だった。数多の可能性───【大賢者】の基盤に設けられた【スキル】の抽選より外れた『才能』が持つ可能性の有する『死への帰結』を結果と持つ未来を含んだ問いへの返答が頭を駆け巡った
あまりに幼く、そして気になること───そんなあまりに『曖昧』な問いにより溢れ出した【賢者】の『処理』が今、ようやく終わった
◆【対策】
「ど、どう?ノル。頭痛は?」
「ない、です」
「良かった…あぁ恥ずかしかった」
ブライトネスさんが顔を真っ赤にしながら離れて手で顔を仰ぎながらそう言った
「それで?何を聞いたの?」
「いえ、それが儀式の時に聞いた問いに
ようやく答えが返ってきたと言いますか
何をしたんですか?」
「この前さ、マーリンの話したでしょ?」
「あの好色家のことですよね…覚えてます」
「あの後、暇を見つけて、探してたら」
そう言ってブライトネスさんは腰のポーチから何かを取り出した
「じゃーん、マーリンの伝記の写し」
「マーリンの…」
「その中でよく取り上げられていたのが
マーリンは奥さん達との関わり…まぁ
性的接触だったり、イチャコラだったんだけど」
「な、なるほど?」
「見てる限り『閃き』と『それ』が
よく重なってたんだ
どーやら当たりみたいだったっぽいね
いやぁ、確かめられて満足満足」
【2333】───なんだか。うん。役得?とは少し違うけど【大賢者】を持ってて初めて嬉しいと感じた瞬間だった
◆【ただ感謝を】
「今日はありがとうございます。色々と」
「なぁに言ってんの。ワタシのためでも
あったんだよ?お互い様ぁ」




