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人の行方  作者: 森三治郎
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56、宗教とは⑤


宗教は、より良い人間づくり、より良い社会を、万人の幸せを希求する集まりではなかったのか……。


「ふむ、ご先祖様は、民主主義がより進化した社会制度と考えているのかな。

もしそうだとしたら、それは甚だしい思い違いだ。社会制度は、進化などしていない。ただ、別の制度に移行しただけなのだ。民主主義は、形を変えたナワバリ争いだ。つまり、戦争だ。飽くなき闘争を促し、破壊と創造を繰り返す、この地上を加速度的に退廃させるシステムだ。

最も悪いことは、民主主義は、正確には資本主義の民主主義は、人間の欲望を全面的に肯定していることだ。

世界中に人間の欲望を強欲を、師隅々に、くまなくバラまいて増殖させてしまった。

人権宣言などは、人間の思い上がりをさらに増長させ、分別を忘れさせ、人間のエゴを際限なくばら撒く結果となってしまった。

なぜそうなるのか、なぜ理想はすぐうす汚くよごれてしまうのか……それは人間の本性がが変わらなかったからなのだ。人間の本性は、大昔からたいして変わっていない。同じ性質のものだ。

人間は食欲と性欲に衝き動かされて、延延と争う事を繰り返してきたのだ。

人間は、過去の歴史を深刻に考えようとしない。なぜ絶対的権威とか、絶対的権力とかが蔓延ったのか、その存在こそ疑問とするべきなのだ。

しかし、歴史は塗炭の苦しみに喘ぐ大多数の民衆を顧みることなく、ホンの一握りの表層に浮かび出た人間の行動を歴史と称してきた。その歴史といっても、実に怪しげなものだ。

歴史を記録してきたのは、その時々の勝者なのだ。彼らは、自分の都合の悪いことを記録するはずがない。

そして、大部分を占める歴史の構成員、民衆だな、これはバカな方が良い。それも、出来るだけ愚直な方が望ましい。その方が管理し易いし、コントロールし易い。

だから、王や、貴族や、将軍、殿様、武士、坊主などを、何の疑念も無しに鵜呑みにするのは間違いなのだよ。よ~く考えてみろ、奴らは民衆の寄生虫のようなものだ。

ただ単に、パワーゲームの勝者というだけなんだ。王侯貴族など、過去においてパワーゲームの勝者だったというだけなんだ。奴らが尊貴であるという根拠などどこにもないし、奴らが偉大であるという理由など何一つない。

それどころか、奴らは搾取者であり、ペテン師、詐欺者の類だ。唾棄すべき存在なのだ。それを有難がるなんて、とんでもない本末転倒といえる。


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