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時空の輪廻  作者: EPO
第2章 王国対戦

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第2章 王国対戦 2-21 センチュリア聖王国の危機 (エリスティア&メルシアの苦悩)

 シズマとトーマが離反して苦情が減り静かになりましたが、業務が滞り気味で皆が苦労しています、特にメルシアが。

 聖王国軍の大型兵装、アストライアーが大きく減り、防衛や国内に発生する中型・大型モンスターの討伐に苦慮しています。

 以前のようにプレーヤーが討伐すれば良いのですが、やはりアストライアーで討伐するのが安全で効率が良いので、ギルドに依頼しても不人気でほとんど引き受けてくれません。

 そうなると聖王国軍が対応するわけですが、数が減っているため大型兵装の割り振りが難しくなっています。

 兵の練度を上げるのにもちょうどいいのですが、単機で向かわせるにはまだまだ練度が足りず、少なくとも2、3機を必要としているのが悩みの種です。

 どうにか大型兵装の訓練を付けてもらえないか、と聖王国軍上層部でも議論しているのですが頼めるところの当てがありません。


「どうしましょうか……」

「一番いいのは例の大型兵装、ファントムでしたか、あのプレーヤーか、キキョウヤグループのアスカ様に頼むのが一番でしょう」

「……頼めると思います?」

「誠心誠意お願いすればあるいは…… 後はディスプ傭兵団でしたか、あそこに頼んでみるのも良いのでは?」

「あの傭兵団も今はログザイ王国に付いているのですけど……それに今回はお金で雇われているわけではないですから離反して来てくれるという事もありませんよ」


 問題なのは、大型兵装の操縦技術面だけではないのです。

 シズマとトーマが我が儘し放題だったため部隊の人員にも性根の腐ったプレーヤーがはびこっているため、綱紀粛正して正常化を図るのも急務になっています。

 シズマ達と一緒に遠征したノーリスさんは概ねまともな人格者でしたので、同じ部隊のプレーヤーには同じようなのが出て来はしませんでしたから助かりました。

 しばらくは私エリスティアとメルシアさんも加えて精神面を鍛えていますが人員が足りません。


「精神面を鍛えてくれる人の当てもありませんかねぇ……」

「アースガルズやドラゴニクス、イツビシの上位プレーヤー達にはお願いしたい人がいますけど、王国大戦中には無理ですね。」

「お願いしやすいとすればキキョウヤグループのアスカさんですかね」

「でも、やっぱり頼めると思います?」

「誠心誠意お願いすればあるいは……としか言えませんね」

「……ソウデスネ……」


 やはり簡単にはどうにかなりません。

 メルシアさんの所に相談に行きますか……

 今日は休日ということで自室に居るはずですが……と、向こうにメルシアさんの部屋が割り当てられていたはずですが、荷物が外に置かれているのが見えます。

 何をやっているのでしょう?嫌な予感しかしないので走って部屋の前まで行くと……片付けをしているようです。


「何をしているのです?」

「ああ、エリスティアさん。断捨離です。荷物を減らして動きやすいようにしようかと……」

「それって……出て行こうって事ですか?」

「いずれは……ナム・サンダー様の所へ行こうかと思っています。

 聖女様を崇めても仕方ないと感じるようになりまして。

 シズマさんやトーマさんみたいな勘違い野郎がまた出て来て、よそで馬鹿なことをされても困りますので。

 でも、ナム・サンダー様は特に何かするでもなく、放っておいてくれと言われ個人的に崇めるには気が楽なので……

 ……それに忙しくて疲れました」

「ぎゃあああ、出て行かないで下さい。出て行かれたら過労で精神死してしまいます。壊れてしまいます」


 はっきり言ってピンチです。王国対戦なんかどうでもいいくらいにピンチです。

 今出て行かれると完全に聖王国が崩壊します。他に付いていく人も居るのでしょうから。

 姉の聖女アリスティアにも土下座してもらってでも引き留めなくては……


「その辺りについてはどうにかしますので、どうか出て行くのは勘弁して下さい」

「今すぐのつもりはないですけど、あまりにも忙しすぎるようならどうなるか分かりませんけど」


 それより相談事があって来たのでした。これでよその国に訓練を頼めることが出来れば忙しさも減るはず。

 それにナム・サンダーさんが来てくれるなら、メルシアさんも当分ここにいてくれるでしょう。

 という事で……


「えー、聖王国軍の兵の練度を上げるため、外部のどなたかに教官をお願いしたいと思っているのですが……」

「いいんじゃないですか?今のうちの上層部では甘くなってますので、喝を入れるために外部に頼むのはいいですね。

 ただ、今王国対戦中ですけどどなたに?」

「できればナム・サンダーさんかキキョウヤグループのアスカさん辺りにお願いしたい所なんですが、どうでしょう?」

「いいですね。ナム・サンダー様にお願いするのが一番です。あの方以外いません」

「で、ですね。どうやって頼もうかということなのですが……」


 彼らに頼む当てが自分にはないのでメルシアさんに頼めると嬉しいのですが、来てくれるかどうかはまた別。

 なのでもっと突っ込んだ手を打たないと、と思っているのですが。


「それならセンチュリア聖王国がログザイと同盟を結ぶか、傘下に入るかすればよいのでは?

 結構スパルタらしいですけど、イツビシにも伝手があるみたいという情報もありまして……

 国境まで行って演習している部隊がいれば対戦させてくれるみたいですよ」


 傘下に入るというのはどうかと思いますが、イツビシと対戦できるかもというのは想定外の状況です。

 どうにかお姉さまを説得してログザイの傘下に入るようにしなければ……


「なら、聖女様を説得してログザイの傘下に入る了承を得てきますので、ナム・サンダーさんにうちの大型兵装のプレーヤーの訓練を付けてくれようようお願いしてきてください」

「喜んで。早速準備してきます」


 こちらも早急に上層部への根回しと聖女様の説得をしなければ……

 早くまとめないと私とメルシアさんが崩壊する……


次回予告

センチュリア聖王からまた来訪者が来た。今回は平和的な外交らしい……

使者は護衛騎士 メルシア。ナムを崇拝する彼女は何をログザイ国王と交渉するのか……

次回 2-22 センチュリア聖王国の使者 再来


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