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時空の輪廻  作者: EPO
第2章 王国対戦

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第2章 王国対戦 2-20 ディスプ傭兵団 vs イツビシ(ディスプくんの苦悩)

 ナムさんとアスカさんで初戦にDXとセンチュリアの出鼻をくじいてくれたんで、防衛主体の予定のログザイ的には余裕が出来たかなというところ。

 うちらディスプ傭兵団は、行軍訓練を兼ねてイツビシ王国との国境付近を大型兵装と偵察することに。

 もしかしたら、イツビシの部隊が訓練に付き合ってくれるかも、とアスカさんが言っていたので、機体はしないけど普段踏破しないような森や渓谷を移動していた。

 大型兵装は不安定だったり木々が邪魔になったりするのをいかに速く移動できるかを試したり、一般プレーヤーは大型兵装と協力して渓谷や山岳地帯の踏破したりと、いい訓練になった。

 そうでなくても大型兵装の訓練は、ナムさんがしっかり付けてくれているので大概のことには困らなくなってはいるけど、実戦ではいろいろな地形で移動や戦闘があるのでそういうことにも慣れろと言われているので、時々普段やらない訓練をしてる。

 そのせいもあってか、ログザイ王国軍の兵との模擬戦はまず負けることはなくなった。

 どちらが王国軍なんだと、国王がぼやくほどには強くなった。

 後はどんな場所でも実力を発揮できるようにしておこう、ということになり国境付近まで遠征中。


『歩いている人たちはどうっすか?そろそろ休憩を取ろうと思ってるんすけど』

「休憩にしましょうか。さっきの渓谷の踏破は流石に疲れました。やはり慣れないと大変です」

『分かっりました。プリン、マウ、一旦休憩』

『『OK』』


 今のところ、グレネードランチャーや予備の榴弾を持たせてる一般プレーヤーは付いてきてくれているので、戦闘時には単独ではなく連携も取っていけそうだ。

 ただ、他の国の大型兵装部隊がどんなものなのか見ていないから、うちらのレベルで戦えるのかが未だに心配。

 あのスタンピードも経験したから度胸は付いてる。

 大型兵装の操縦も、ナムさんやキキョウヤグループの協力で多分他の国よりいい環境で訓練出来ているはず。

 でも、指揮官としてどうなのか、連携はどうなのかを考えるとまだまだ自信はない……

 何度も対戦して経験を積みたい……しかし、簡単にそんな場は簡単に見つからない。

 どうすればいいのだろう……


『そろそろ休憩は終了して移動するっすよ』

「「「「おう」」」」


 移動を始め進んでいくとイツビシ王国の関所前に到着。

 特に対戦する意図もないので、訓練でここまで来た事を挨拶がてら話しておくことにした。

 向こうも近くの演習場で訓練している部隊があると言うことを教えてくれ、先日こちらの大型兵装のエンプレスが訓練していた大型兵装に大勝ちして行った事を教えられた。

 こちらとしても平謝りして訓練の続きに戻ることにしたら、背後から呼び止める声が……


「ちょうど訓練に来ている五大老の時空ときそら・北条様です」

「先日うちが間借りしているキキョウヤグループの商店に来られた方ですね」


 イツビシ王国の北条様直々に呼び止められて緊張してしまう。

 男装の女性上位プレーヤーとして有名ですから。


「ちょっと待ってくれないか!」

「何でしょう?」

「そちらの大型兵装を含めた部隊と演習しませんか?」

「うちはグレネードランチャーを装備している一般プレーヤーも一緒になりますけど大丈夫ですか?」

「それは楽しみですね。今のところそういった装備はそちらでしか体験できませんから」

「それならこちらもイツビシ王国に胸を借りて、経験を積まさせていただきます」


 傭兵団の集合場所に戻り、イツビシ王国の部隊と演習をする事に決まったと説明をした。

 うちらは圧倒的に経験が足りないし、どの程度のレベルかも確認したいから、という事で了解したと説明した。

 プリンとマウ、グレネードランチャー部隊の数名を呼んで作戦会議を行う。


「確かにそうですね。うちらってどうなんでしょう?」

「基本ナムさんの大型兵装頼みだもんな。一応エンシェントドラゴン討伐した後、新しい大型兵装がロールアウトされるようになって散々鍛えてもらったけど」

「そうだなぁ。鍛えてもらった結果を出さないとなぁ」


 イツビシの方はかなり鍛えられていることは分かってるんだ。後はこっちの実力を示そう。

 とりあえずナイトF型 (格闘戦仕様)2機、ナイトM型 (魔法戦仕様)1機の2組に、ナイトS型 (マルチ戦仕様機)がフォローに回ることにした。

 さらにグレネードランチャー部隊は、さらに外から敵機の警戒をしながら遊撃となる感じで行こうと思う。


 演習場に両国の部隊が集まり、体勢を整えて開始の合図を待つ。

 イツビシの方は大型兵装ムラマサのみ8機のようだ。


「始め!」


 イツビシ側の配置は前面にムラマサF型 (格闘戦仕様機)4機を配置し、その周囲にムラマサM型 (魔法戦仕様機)を配置して外側から包囲するように攻撃をするつもりなのだろうか……

 しばし対峙し間合いを計る。じれて突っ込んでいけば袋だたきにされかねない。

 こちらからナイトM型とナイトS型のアサルトライフルのような魔法発動体から、ストーンバレットやアイスバレットの銃弾が前面に居るムラマサF型に向け発射される。

 イツビシ側のムラマサF型は日本刀のような両手剣でバレットをたたき落とすが、落としきれず2機が食らってしまう。

 ナイトS型がダメージを受けた2機に対して再度魔法攻撃を行い、その間にそれぞれにナイトF型2機、ナイトM型1機の各チームが突っ込む。

 ナイトM型は周囲のムラマサM型や残るムラマサF型 に牽制の魔法攻撃を行い、ナイトF型機2機が一気にとどめを刺しに行く。

 残ったナイトS型も周囲のムラマサM型に対して牽制攻撃を行う。

 前面への突進を許したイツビシ側も周囲のムラマサM型が火縄銃風の魔法発動体から魔法を打ち込んでくる。

 ディスプ傭兵団側は慌てず手持ちの盾で受ける。ナムさんに散々銃撃された経験のある皆は冷静に対処できた。


 ほとんど被害のないディスプ傭兵団側の様子に、ムラマサM型は焦り始めた。

 既にムラマサF型2機が墜とされ、残りの2機にも攻撃を受け始めている。

 自分たちの魔法攻撃も盾で受けられダメージを与えられない中、格闘戦では不利な状況に追い詰められてきている。

 その時……ムラマサM型は背後から攻撃を受けた。

 背後にグレネードランチャー部隊が居るのが見えた。そこからの攻撃らしい。

 北条様からグレネードランチャー部隊が居ることは聞いていたが、大型兵装の攻撃にばかり目が行き完全に忘れていた。

 グレネードランチャー部隊はすぐに離れるように移動を始め、簡単には攻撃できない位置に行ってしまった。

 そこにナイトF型が突っ込んでくる。隣にいる機体には魔法攻撃が集中している。反対側のムラマサM型の方も同じような状況に陥っている。

 前面にいた残りの2機のムラマサF型もディスプ傭兵団のナイトF型に抑えられ、こちらのフォローには入れなさそうだ。


「上手くこちらに都合のいいように動いてくれったっすね。

 今回は油断しなきゃこのまま押し込めるかな」


 目の前のムラマサM型が小太刀を引き抜いてこちらに向かってきた。

 盾でその小太刀を受け流し、こちらの剣で腕を切り飛ばし、脚部を蹴り飛ばして転倒させた。

 近くに来たナイトS型がこれにとどめを刺し沈黙させ、その間他の敵機の様子を伺う。

 残りの2機のムラマサF型の方へ向かい、ナイトF型3機で対応。こちらの残りのナイトF型はムラマサM型の方へ向かわせる。


 この段階でイツビシ側はグレネードランチャー部隊のことなど頭に残っておらず、散発的に攻撃されるも対応出来はしなかった。

 目の前の大型兵装を攻撃する事しか頭になく、2対1もしくは3対1のような状況に陥って味方のフォローが無い状態だった。

 演習でなければとっくの昔に後退してしかるべき状況だった。

 そうでなくても体勢の立て直しは必要だっただろう。

 指揮官の判断が悪かった……


「終了!」


『やった……勝てた……』

『ああ、勝ったよ。上手く作戦通りいけた。次もこうなるとは限らんがな』

『そうですね。上手くはまったから勝てた。そうじゃなかったらどうなってたか分からないですね』

『そうっすね。どこかで体勢を立て直して時間を取ってたら、経験不足のこっちがこんなに勝ちまくれるような状況にはならなかったよなぁ』

『『うんうん』』


 大型兵装から降り、北条様に挨拶に行った。


「ありがとうございました。いい経験を積ませてもらいました。

 こちらより格下の部下の方々を手配していただけたのかと思いますが……」

「え?そんなことはないですよ?結構中堅クラスのいいプレーヤーの部隊を手配したんですよ。

 ここまで簡単にやられるとか思いませんでしたが……」

「え?そんなことはないでしょう?

 たまたまこちらの作戦が上手くはまったので楽勝状態でしたけど、そうじゃなかったらこちらもかなりの被害があったと思いますけど」

「いえいえ、ほんとにそうですよ。なぁ?」

「はい。確かに作戦に上手くはめられてしまいましたが、こちらの判断より速く動かれてなかなか体勢を整えるまでにいかなかったところです。

 それにあのグレネードランチャー部隊がこちらの判断を鈍らせたのも敗因ですね。

 グレネードランチャーのような銃火器が手に入るようになったら、うちも組織したい部隊ですな」


 途端に涙腺が崩壊し、涙が滝のようにこぼれ落ちた。

 これまでろくに指揮経験も無い中で率いていた部隊で、色々と考えることもあり不安だった。

 いくらかでも褒められて、これほどうれしいことはなかった。


「そう言ってもらえるとうれしいです。」

「ナムさんに随分鍛えられたんでしょうね。まだまだな部分もありますが、ドンドン経験を積まれればどこの国にも負けない部隊になると思いますよ。

 頑張って下さい」

「ありがとうございます。それでは失礼します」


 今回の行軍訓練は大型兵装との戦闘訓練も出来て、実りあるものだった。

 特に自分の部隊を褒めてもらえたのが一番うれしいと思うディスプだった……


次回予告

ログザイ王国というよりナム・サンダーとアスカに散々にやられたセンチュリア聖王国。

王国軍の立て直しが急務だが全然進まず、メルシアにも逃げられてしまいそうな状態はさすがにまずいと

次回 2-21 センチュリアの危機 (エリスティア&メルシアの苦悩)


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